私たちの体にたまる脂肪…。体重が増えるし体のラインを崩すし、憎くてしょうがないですよね…。
そんな脂肪ですが「皮下脂肪」と「内臓脂肪」の2種類あります。ご存知の方も多いでしょう。
この皮下脂肪と内臓脂肪をダイエットで落とすことができれば、痩せて自分の理想の体を手に入れることができます。
でも、皮下脂肪と内臓脂肪とでは落ち方が違うんです。この落ち方を知っているか知らないかで、ダイエットの結果も変わってくるんですよ。
ということで今回は、皮下脂肪と内臓脂肪を落とすための基礎知識についてご紹介します。
「皮下脂肪」と「内臓脂肪」の違いって何?
まず、皮下脂肪と内臓脂肪の違いについて解説しましょう。
脂肪が付く部位が違う
お腹は、私たちの体の中でいちばん脂肪のたまりやすい部分です。つまむことができるお肉のことを「皮下脂肪」といい、まさに皮膚の下にある脂肪のことを指します。
逆にお腹の奥深く、内臓まわりについている脂肪のことを「内臓脂肪」といいます。
まとめると、次のようになります。
- 皮下脂肪 ⇒ 皮膚の下にある脂肪
- 内臓脂肪 ⇒ 内臓のまわりにある脂肪
皮下脂肪と内臓脂肪は、同じ脂肪ですが、特徴が違います。
皮下脂肪と内臓脂肪の特徴は?
皮下脂肪は「定期預金」、皮下脂肪は「普通預金」と置き換えることができます。
皮下脂肪は付きにくく落ちにくく、内臓脂肪は付きやすく落ちやすい特徴があるんですよ。
また、皮下脂肪は女性に付きやすく、お尻や太ももにつきやすいですが、内臓脂肪は男性に付きやすいといわれています。
お酒をたくさん飲むことで起きる脂肪肝も内臓脂肪の一種。
「メタボリックシンドローム」は、この内臓脂肪が増えることが原因で起こり、内臓脂肪が原因で生活習慣病にかかったりします。
逆に皮下脂肪は、内臓脂肪のように病気を引き起こすようなものではありませんが、体のラインが崩れてしまうので、これも厄介なものなんですね。
内臓脂肪は万病の元になる?
先程も書いたように、内臓脂肪が体にたまってくると、「生活習慣病」を引き起こす可能性が高まってきます。
具体的にどんな生活習慣病があるかというと
- 動脈硬化
- 高脂血症
- 血栓症
- 高血圧
- 糖尿病
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
などが挙げられます。
内臓脂肪が多い人と少ない人を比べた場合、内臓脂肪の多い人は少ない人よりも、心筋梗塞や脳梗塞で死亡する割合が16~20倍もあるそうです。
このように生活習慣病にかかってしまうと命の危険もありますし、生活習慣病が元でいろんな病気にかかってしまう恐れもあるんですね。
まさに、内臓脂肪はいろんな病気を引き起こす「万病のもと」といえるでしょう。
内臓脂肪を落とす方法
内臓脂肪は「普通預金」みたいなもので、付きやすく落ちやすいとご紹介しました。内臓脂肪を落とすことはそんなに大変じゃないので、対策すれば効果が表れやすいんですよ。
まず、内臓脂肪はお腹まわりにつきやすいので、腹筋などの筋トレをすればいいんじゃないかと思われるかもしれませんね。
でも、実際はそうじゃありません。腹筋をしてお腹が引き締まるかもしれませんが、内臓脂肪はそんなに落ちないんです。
じゃあ、どんな方法なら内臓脂肪がと落ちるのかご紹介していきましょう。
有酸素運動をする
まずは、脂肪を燃焼させる「有酸素運動」です。有酸素運動をして脂肪を燃焼できれば、内臓脂肪は落ちてくれるんですよ。
以前、有酸素運動をして脂肪が燃焼し始めるのは、運動を始めてから20~30分ぐらい経ってからということで、運動を20分以上続けないと意味がないといわれていました。
ただ最近の研究では、運酸素運動を20分以上も続ける必要はなく、1日のトータルで20分以上の有酸素運動をすれば脂肪は燃えることが分かっています。
例えば、有酸素運動を朝・昼・晩と10分ずつ行えば合計30分となるので、これでも脂肪が十分燃えるんですね。
有酸素運動をする時間がとれないという方は、1日の生活の中でこまめに有酸素運動を取り入れるといいですよ。
有酸素運動の代表的なものといえば
- ウォーキング
- ジョギング
- サイクリング
- 水泳
などがありますが、これを生活の中に取り入れてみてはいかがでしょうか?
例えば、電車やパスを使って通勤される場合は、目的地の1つ前の駅で降りて歩くとか、買い物でいつも自動車を使っているのを自転車に変えてみるとか。
こんな方法で、有酸素運度を取り入れて内臓脂肪を落とすのも良いですよ。
炭水化物の食べる量を少なくする
炭水化物に多く含まれる「糖質」は、体に入ると脂肪として蓄積されることがあります。
もう少し詳しく説明しますと、炭水化物をたくさん食べて糖質を過剰に摂取すると、体の血糖値が急上昇してインスリンが分泌されます。
インスリンは血中のブドウ糖を少なくしようとエネルギーに変えようとしますが、代謝が追いつかなくなると、余ったブドウ糖を脂肪にかえて体に蓄積させようとするんですね。
そこで炭水化物を食べる量を少なくして、糖質の摂取量を少なくすれば、脂肪が体にたまりにくくなるんですよ。
ここで、「炭水化物を食べるのをやめて、糖質を一切摂らないようにしたら?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
でも、糖質を全くとらないのは体に良くありません。
体内で糖質から変化したブドウ糖は、脳の働きを助ける役目があるため、糖質を一切取らないと脳の働きが悪くなり、昼間から頭がぼーっとしてしまう恐れがあるんです。
あくまで内臓脂肪を落とすために、「炭水化物の食べる量を少なくする」ということを意識していただければと思います。
皮下脂肪の落とす方法
さて、次は皮下脂肪の落とす方法です。
皮下脂肪は「定期預金」みたいなもので、付きにくく落ちにくいということを先程書きました。
長い年月かかってたまってきた分、落とすにも長い年月が必要。皮下脂肪を落とすには時間と根気が必要なんですね。
でも「少しでも早く皮下脂肪を落としたい!」というあなたのために、効率よく皮下脂肪を落とす方法をご紹介します。
有酸素運動+筋トレ
有酸素運動は、筋トレのような無酸素運動を組み合わせることで、より効果的に脂肪を燃やすことができます。
その理由は、筋トレをすると「成長ホルモン」が分泌されるから。そして、脂肪が分解されて「遊離脂肪酸」に変化するため、燃えやすい状態になります。
つまり
筋トレ⇒有酸素運動
の順番で行うと、皮下脂肪が落ちやすくなるんですね。
例えば、「スクワット」や「腹筋」などの筋トレをしてから、ウォーキングをするといった方法でもOKです。
また、筋トレをして筋肉が鍛えられて大きくなれば、それだけでも基礎代謝が上がって皮下脂肪を燃やしてくれます。
いきなり筋トレはきつく体の負担になりますが、有酸素運動をする前に少しでも筋トレをしてみてはいかがでしょうか?
マッサージ
脂肪がたまっている個所をマッサージをするのも、皮下脂肪を落とすのに効果的です。
その理由は、マッサージをすることでその部分の血行が良くなり、脂肪が落ちやすくなるからなんです。
とくに、皮下脂肪は温められると落ちやすくなる性質があるので、お風呂の中で行う効果的ですよ。
ただ、マッサージをしたからといって、すぐに脂肪が落ちるというわけではなく、部分痩せできるわけでもありません。
脂肪は落ちていく時、多少差がありますが全身まんべんなく減っていくので、マッサージをしても脂肪が多少減りやすくなる程度だと思っていただけたらと思います。
カプサイシンを摂る
唐辛子の入った食べ物を食べると、体がポカポカして汗が止まらなくなるような経験ありませんか?
それは、唐辛子に含まれる「カプサイシン」が体温を上げるから。体温が上がると血管が拡張して血行が良くなり、基礎代謝が上がって皮下脂肪が落ちやすくなります。
もし、あなたが辛いものが苦手でなければ、いろんなものに唐辛子をかけて食事してみるといいですよ。
女性の中には、バッグの中に「一味唐辛子」をいつも入れている方もいらっしゃって、外食をする際もカプサイシンを摂っています。
ここまで徹底すれば、皮下脂肪を落とすのも夢じゃありませんよ。
カプサイシンには、高血圧の予防や胃を保護する効果もあります。
とにかく根気が必要
皮下脂肪を落とすには、何よりも「根気」が必要です。
ここまでご紹介した皮下脂肪を落とす方法を、毎日根気よく続けることが大切で、短時間で楽に落とす方法はありません。
長く続けるためには、まずは簡単なことから始めましょう。そして簡単なことを毎日こなして、慣れてきたらレベルを上げると良いです。
余分な脂肪を全部落とすには2~3年はかかるそうなで、結果を焦らず気長に進めていきましょう!。
脂肪を落とすのに役に立つ関連記事
次の記事では、体脂肪を落とすのに役立つ方法を紹介していますので、ぜひこちらにもチャレンジして、体をスリムにしてみませんか?
まとめ
いかがだったでしょうか?
内臓脂肪の落とし方と皮下脂肪の落とし方を、分けてご紹介させていただきました。
ただ、内臓脂肪も皮下脂肪も同じ脂肪。脂肪は落ち始めると「内臓脂肪⇒皮下脂肪」の順で落ちていきます。
内臓脂肪を早く落とすことができれば、次は皮下脂肪が落ち始めるんですね。
冒頭で書きましたが、女性は内臓脂肪が少ないため、有酸素運動など始めれば、すぐに皮下脂肪が落ち始めます。
逆に男性は内臓脂肪が多いので、内臓脂肪を落とし切って病気にならないようにしないといけませんね。
千里の道も一歩から。地道に脂肪を落としていきましょう!