どんどん体にたまっていく脂肪…。体重が増えるはお腹がぽっこり出てしまうはで、この脂肪に悩んでいる方も多いことでしょう。

体にたまる脂肪には2種類あって、内臓脂肪と皮下脂肪があります。このうち内臓脂肪は体にたまりやすい反面、落ちやすい特徴を持っているんです。

体に脂肪がたまる最大の原因は、食事で口にする食べ物や飲み物にあるので、食べ物や飲み物に気を付けるだけで、落ちやすい内臓脂肪を減らして痩せることができるんですよ。

ということで今回は、食べて、飲んで、痩せるための、内臓脂肪を減らす食べ物と飲み物をご紹介します。

内臓脂肪がつきやすく落ちやすい理由

まずはじめに、内臓脂肪がつく理由についてみていきましょう。

内臓脂肪というと、体にある内臓のすべてについているイメージがある方も少なくないと思います。でも実際はすべての内臓につくわけではなく、内臓脂肪はお腹にある腸を固定するための腸間膜(ちょうかんまく)という膜や肝臓などにつくといわれています。

お腹は胸とは違って、肋骨のような骨に守られていません。つまり、お腹は無防備なんですよね。そのため、体はお腹に脂肪をためることで外からの衝撃を和らげ、しかも骨に覆われていない分、お腹は脂肪がためやすい場所でもあるんですね。

私たちの体は、食事で口にする食べ物や飲み物の影響を受けやすいです。1日に必要な摂取カロリーを超えた食事をすれば、余ったカロリーは脂肪に変わって、簡単に体にたまってしまいます。そして、お腹は脂肪がたまりやすい場所ですから、内臓脂肪としてためられるわけなんです。

でも先述したように、内臓脂肪は付きやすい反面、落としやすくもあります。というのも、私たちが空腹状態になったり運動をした時、最初に使われる脂肪が内臓脂肪だから。内臓脂肪をエネルギーとして使ってから、次に皮下脂肪を使うんですね。

だから、家事や仕事、運動をしてエネルギーを消費すれば、真っ先に使われる脂肪は内臓脂肪。ということで、内臓脂肪を落として減らすには、はじめに食習慣を変えて内臓脂肪をためないようにすることが大切なんです。

内臓脂肪を減らす食べ物

内臓脂肪を減らすには、食生活を変えるのがいちばんということで、内臓脂肪を減らす食べ物を紹介します。食事の栄養バランスを考えて摂取カロリーを落とすと同時に、これから紹介する食べ物を積極的に食べて、内臓脂肪を減らして痩せていきましょう。

1.キャベツ

キャベツといえば食物繊維ですよね。この食物繊維は、一緒に食事したものの脂肪を吸着して体の外へ排出させるため、体に脂肪をたまりにくくする効果があるんです。

また、キャベツの食物繊維は不溶性の食物繊維ですので、体の中に入ると胃や腸で水分を吸収して何倍にも膨れ上がって、満腹感を感じやすくなります。満腹感を感じやすくなれば自然と食事量が減るので、食事による摂取カロリーが少なくなります。

このようにキャベツを食べることで食物繊維を摂れば、脂肪をたまりにくくして摂取カロリーが抑えられるため、内臓脂肪を減らすのにキャベツは効果的なんですね。

しかもキャベツは23kcal(100g)と低カロリーで、スーパーなどに行けばすぐに購入できますし、千切りなどにすれば簡単に食べることができます。食物繊維を豊富に含む食材はキャベツ以外に

  • ごぼう
  • 大根の葉
  • ほうれん草

などありますけど、キャベツの方がお手軽感がありますでオススメです。

2.青魚

イワシやサバ、アジなどの青魚には、EPA(エイコサペンタエン酸)といわれる成分が豊富に含まれていて、不和脂肪酸とも呼ばれています。

EPAは、血液をドロドロにして流れを悪くしてしまう中性脂肪やコレステロールを抑えるため、血液をサラサラにして血行を良くする働きがあるんですね。さらには、血管を柔らかくする効果も兼ね備えていますので、体の隅々まで血液が届けられるようになるわけです。

血行が良くなって体の隅々に血液が届けば、体温が上がって代謝が上がります。すると、体にたまった内臓脂肪も燃えやすくなりますし、食事で摂った脂肪もすぐエネルギーに変わって体にたまりやすくなります。

なので、ダイエット中に魚を食べる場合は、青魚を食べるようにして内臓脂肪を減らすのも良いですよね。

3.豚肉

ダイエット中はお肉を食べるのを控えようと考える方も少なくないと思います。でも意外や意外。豚肉は内臓脂肪を減らすのに効果のある食材なんですよ。

豚肉には

  • L-カルニチン
  • ビタミンB群
  • アラキドン酸

を含んでいます。

L-カルニチンは代謝を上げて脂肪を燃やす効果があるといわれていて、ビタミンB群は脂肪を燃やすために必要とされるビタミンといわれています。そして、アラキドン酸は「幸せのホルモン」とも呼ばれるホルモンで、脳を刺激して満腹感を感じやすくさせる効果があるんです。

食べ過ぎはカロリーオーバーになるのでいけませんが、豚肉を食べてジャンジャン内臓脂肪を燃やしていきましょう。

4.寒天

寒天は低カロリーとして有名な食材で、3kcal(100g)ということで、ほぼカロリーがないに等しいんです。

そして寒天は先ほど登場したキャベツと同じように、食物繊維を豊富に含んでいます。ですので、寒天を食べればお腹の中で食物繊維が膨らむため、満腹感を感じやすくなります。

食事量を抑えて内臓脂肪がたまりにくくするために、食事をする10分前に寒天を食べることをオススメします。そうすれば、その後の食事をする時にはだいぶお腹が膨れてきますからね。

5.トマト

トマトに含まれる成分として有名なものといったらリコピンですよね。リコピンは血糖値を下げて、血液中の中性脂肪やコレステロールを抑えるため、血液をサラサラにする効果があります。

血糖値が下がれば、食事をした時に体に脂肪がたまりにくくなります。そして血液がサラサラになれば、青魚の効果と同じように全身の血行が良くなって代謝が上がり、体にたまった脂肪や食事で入ってきた脂肪が燃えやすくなります。

このようにトマトに含まれるリコピンは、内臓脂肪とためにくくしつつ減らしやすくできるので、ぜひダイエット中にかかわらず食べていただきたい食べ物です。

6.豆腐

豆腐もダイエットに良い食べ物として有名です。豆腐には大豆タンパク質が豊富に含まれています。

この大豆タンパク質の中にはβコングリシニンという成分があり、こちらも血液中の中性脂肪とコレステロールを抑える働きから、血液をサラサラにさせる効果があるんです。つまり、代謝が上がって脂肪が付きにくくなって、体にたまった内臓脂肪が燃えて減りやすくなります。

また豆腐に限らず大豆製品を食べれば、大豆タンパク質を摂ることができます。

  • おから
  • 味噌
  • きなこ

なども食べて、大豆タンパク質を摂ってみてはいかがでしょうか。

7.オレンジ

あまり聞き慣れないかもしれませんが、オレンジにはイシトールという成分が含まれています。このイシトールは肝臓にたまった脂肪を洗い流す効果があるといわれているんですよ。

肝臓に脂肪が付いた脂肪肝という言葉を聞いたことある方もいらっしゃると思います。脂肪肝になると肝硬変(肝臓が小さくなって固くなる病気)を招いて肝臓がんになったり、最悪、命の危険さえあるので、脂肪肝にならないようにしないといけません。なので、脂肪肝にならないためにはイシトールが効果的で、肝硬変の治療薬としても注目が集まっているんですよ。

イシトールは、体内の脂肪の流れを良くして、体に余分な脂肪がたまらないようにします。つまり、肝臓はもちろんのこと、お腹に脂肪がたまらないようにするんですね。しかもイシトールは血液中のコレステロールを押させる働きもあるため、血液をサラサラにして代謝を上げる働きもあるおまけ付き。

ということでイシトールを含んでいるオレンジは、食べないわけにはいかないですよね。

ちなみにオレンジは1日2個食べると、1日に必要なイシトールを摂取できるとのこと。オレンジをオレンジジュースにすれば簡単にイシトールが摂れるのでオススメですよ。

内臓脂肪を減らす飲み物

さて、続いては内臓脂肪を減らす飲み物をご紹介します。飲み物は食べ物と比べて簡単に口にできてお手軽ですので、よかったらすぐにでも飲んでみてくださいね。

1.コーヒー

コーヒーに含まれるカフェインとクロロゲン酸には、脂肪を分解して燃焼させる効果があります。しかも、カフェインには血行を良くする効果もあるので、代謝を上げて脂肪燃焼効果を高めるため、内臓脂肪を減らすにはうってつけの飲み物なんですね。

コーヒーを毎食後に飲むようにすれば、食事で食べたものを脂肪としてためにくくなります。また運動をする前に飲めば、運動で脂肪が燃えやすくなりますよ。

ただコーヒーを飲む過ぎると、体に悪影響を及ぼす可能性があります。コーヒーを飲む量は1日2~3杯程度に抑えるようにしましょう。

2.低脂肪乳

低脂肪乳は、内臓脂肪を減らして痩せやすい体をつくる効果があるといわれています。

低脂肪乳を飲むと血液中のカルシウム濃度が上昇します。すると脂肪の分解を邪魔していた副甲状腺ホルモンの働きが悪くなるため、内臓脂肪がたまりにくくなるんです。

低脂肪乳を食事をする前に飲めば、その後の食事で内臓脂肪がたまりにくくなります。そして低脂肪乳なら脂肪分が抑えられていますから、普通の牛乳を飲むより摂取カロリーが少なくてすみますよね。

ぜひ、食事前に低脂肪乳を飲んで、内臓脂肪対策をしてみてはいかがでしょうか。

3.杜仲茶(とちゅうちゃ)

ダイエットに良いお茶はいろいろありますが、その中の杜仲茶にはゲニポシド酸を含んでいます。ゲニポシド酸は脂肪の分解やコレステロールの吸収を抑える効果があるため、内臓脂肪を減らす効果があるといわれれているんですね。

その他にも

  • 高血圧予防
  • デトックス効果

まであります。

食事と一緒に杜仲茶を飲めば、食事で内臓脂肪がたまりにくくなるので、杜仲茶を食事のお供にすると良いかもしれませんね。

4.ローズヒップ茶

あまり聞き慣れない方も多いと思うローズヒップ。ローズヒップ茶とは、ローズヒップというバラ科の植物の実を使ってつくられたお茶です。

このローズヒップ茶にはティリロサイドという成分が含んでいて、ティリロサイドが肝臓にある酵素の働きを活発にさせ、内臓脂肪を減らす効果があるといわれているんです。しかも、ディリサイドは血糖値の上昇を抑える働きもあるというとで、ダイエット効果が期待されているんですよ。

ローズヒップは、スーパーなどではなかなか手に入れるのは難しいかもしませんが、ネットショップで販売されています。よかったら購入して飲まれてみてはいかがでしょうか。

5.きび酢

きび酢も聞き慣れない方も多いかもしれませんが、きび酢はサトウキビだけを使ったお酢です。

きび酢には、オクタコサノールというアルコールの一種を含んでいます。オクタコサノールは内臓脂肪を燃焼させたり、食事をしても内臓脂肪をためにくくする効果があるんです。その他にもきび酢は、ミネラルやポリフェノールを豊富に含んでいるので、食事したものを効率よくエネルギーの変えますし、血液をサラサラにして代謝を上げる効果まであります。

きび酢の摂り方はいろいろあります。きび酢をサイダーなどで割って飲んでも良いですし、いつも使うお酢をきび酢に変えて使っても良いです。

ぜひ、きび酢を料理などに使って、内臓脂肪を減らしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

いかがだったでしょうか?

メタボの原因といわれる内臓脂肪。一見、体がスリムに見えていても、内臓脂肪がたまってしまって隠れ肥満になっている方も少なくありません。

そして、内臓脂肪がたまると何よりも恐ろしいのが、生活習慣病を招くことです。生活習慣病にかかれば、命の危険だってありますから、もしあなたの体に内臓脂肪がたまっているなら減らす必要があります。

先述したように、内臓脂肪を減らすには、まず食事をするものを変えるのが効果的です。なので、今回ご紹介した内臓脂肪を減らす食べ物と飲み物は、必ずあなたの体にたまった内臓脂肪を減らしてくれることでしょう。

まずは食べやすいのも、飲みやすいものから摂って、内臓脂肪を減らしてみてみませんか?