おでんやお鍋の材料として、冬の季節には欠かせないのが「しらたき」。味が染み込みやすく、食感も併せて好きな人は多いと思います。

そんなしらたきが今、ダイエット食材として日本を含め海外でも話題となっているのを知っていますか?ここでは、しらたきのダイエット効果や食事への取り入れ方についてご紹介します。

しらたきとは?

しらたきは、こんにゃく芋を原料とした食材です。このこんにゃく芋からは、こんにゃくも作られます。

こんにゃくは、こんにゃく芋を水に溶かして固めたものですが、しらたきは、このこんにゃく芋を固めたものから細い棒状に切ったものです。地方によっては「糸こんにゃく」とも呼ばれます。

しらたきは、おでんやお鍋に入れる具材として冬に大活躍し、日本人にとっては馴染み深い食材ですね。しかし、このしらたき、なんと今は海外でも注目されているのです。

特にイタリアでは、したらきのことを「ゼンパスタ」と呼び、パスタの代替食材として使われています。それは、ヘルシーなパスタとして人気沸騰中だといいます。

パスタの本場・イタリアでも認められ愛されているとは、驚きですよね。

そんなしらたきは、ほとんどが水分でできており、低カロリーな食材です。文部科学省が提供している『食品成分データベース』によると、しらたき100gあたりの水分量は約97g、カロリーは6kcalのようです。このため、ダイエット向け食材として取り入れている人が多いといいます。

カロリーたんぱく質脂質炭水化物
6kcal0.2gTr(微量)3.0g

参考:文部科学省「食品成分データベース」より作図

しらたきはお腹痩せに効く?!

しらたきがダイエット向け食材として人気である理由は、低カロリーであるのに加え、食物繊維が豊富であることも挙げられます。

食物繊維には、いろいろな種類があるのですが、しらたきには「グルコマンナン」という食物繊維が含まれています。このグルコマンナンには、主に次の3つの効果があるといわれています。

しらたきのダイエットに嬉しい効果①:便秘を改善する効果

一般的な食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があり、前者は腸内環境をキレイにし、後者は便のかさを増やして腸内活動を促進させる作用が働きます。

グルコマンナンは水溶性食物繊維に分類され、腸内でビフィズス菌を増やす「オリゴ糖」を生成する働きがあるといわれています。そして、腸内に溜まり気味で排出されにくかった老廃物を軟らかくし、外へ出そうとする作用も働くそうです。

このグルコマンナンの作用により、便秘を解消させる効果を期待できるのです。

ただし、スーパーで売られているこんにゃくは凝固剤が使われていることが多く、そうなるとこんにゃくの食物繊維は不溶性食物繊維になります。働きが変わってきてしまう可能性があるので成分をよく見て買うようにしましょう。

しらたきのダイエットに嬉しい効果②:過食を防ぐ効果

グルコマンナンは、腹持ちがよい成分でもあります。それほど食べなくても満腹感を得ることができるので、食べ過ぎを防ぐことにつながるといわれています。ダイエット中の食生活では、摂取カロリーを制限することも求められますので、これに役立つことになりますね。

しらたきのダイエットに嬉しい効果③:コレステロール値を下げる効果

体内のコレステロール値が高い人は、肥満の元である中性脂肪量も多いといわれています。こうなると、メタボリックシンドロームにつながってしまいます。

そんなコレステロール値を下げる方法の1つとして、グルコマンナンを摂ることが挙げられます。グルコマンナンでコレステロール値を下げれば、血液の老廃物も排出されるので、体をすっきりさせることができるのです。

しらたきダイエットのやり方

しらたきダイエットは、普段の食事にしらたきを取り入れることが基本です。取り入れ方はいろいろあり、お好みに合った方法を選ぶことができます。ここでは、効果的な3つの方法をご紹介したいと思います。

1.食事制限が苦手な人向け:料理にしらたきを入れるダイエット方法

煮物やスープなどのあらゆる料理にしらたきを入れる方法です。

しらたきが入ることによって、普段よりもお腹がいっぱいになる時間が早くなる効果を期待でき、1食の摂取カロリーを減らして減量を図ることになります。

長期的な減量を見据えていて、食事制限が苦手な人におすすめです。

2.ついつい食べ過ぎてしまう人向け:食前にしらたきを食べるダイエット方法

メインの食事前にしらたきを食べて減量を目指す方法です。

食前にしらたきを食べることで、少しお腹いっぱいの状態にしておくのです。こうすれば、メインの食事量を減らし、その食事全体の摂取カロリーを減らしてダイエット効果を引き出せるといわれています。メインの食事をつい食べ過ぎてしまう人におすすめです。

1日3食のうちどのタイミングでもよいですが、夕飯時に実践するとよいでしょう。夕飯は一般的にカロリーや量が多めなことが多く、脂肪も溜まりやすいといわれているためです。

3.短期間で減量したい人向け:主食をしらたきに置き換えるダイエット方法

1日3食のうち、1食の主食をしらたきに置き換える方法です。主食には、ご飯、パン、麺などの炭水化物を食べることが一般的ですが、これらは糖分が多く、適切な量を取らなければ太る原因になるともいわれています。

そんな炭水化物をしらたきに替えれば、低カロリーな主食となり、1食全体のカロリーも減らせることになります。短期間で減量したい人におすすめの方法です。

しらたきダイエットのポイントと注意点

しらたきダイエットを行うにあたっては、ポイントと注意点があります。

摂取量は1日200g(1袋)を目安に

しらたきダイエットは、しらたきに含まれるグルコマンナン(食物繊維)の作用を活かした減量法です。このため、1日に必要な食物繊維量に近い量をしらたきから摂れば、ダイエット効果をより実感できるといえます。

厚生労働省が発表している『日本人の食事摂取基準』によると、成人女性の場合、1日に摂るべき食物繊維の量は18g以上と定められています。しらたきはメーカーによって差はあるものの、200g単位で販売されていることが多いようです。しらたき200gに含まれる食物繊維量は、約6gのようです。このため、しらたきを600g食べれば、1日の食物繊維量に達します。

しかし、ほかの食事からも食物繊維を摂っている場合もあるので、摂取目安量を上回ることも考えられます。食物繊維の過度な摂取は、便秘や下痢を伴う恐れもあるといわれているので、しらたきは1日200g(1袋)を目安に食べることをおすすめします。

主食をしらたきにする場合は1日1食まで

主食をしらたきに置き換える方法を実践する場合は、1日1食のルールを守りましょう。

早くダイエット効果を実感したいからといって、1日3食全ての主食をしらたきにしたり、1回の食事ををしらたきだけにするというやり方は控えましょう。

しらたきは、食物繊維のほかにも栄養素を含む食材ですが、栄養価がずば抜けて高いというわけではありません。このため、しらたきの食べ過ぎは栄養不足につながる可能性もあるといわれているので、1日1食の主食を置き換えるにとどめておきましょう。

しらたきを使ったダイエットメニューのレシピ4選

しらたきを使ったメニューは、おでんとお鍋しか思い浮かばない人も多いでしょう。そこでここでは、しらたきを使ったダイエット向けメニューのレシピを4つご紹介します。いろいろ試してみて、お好みのレシピを見つけてくださいね。

1. あのゼンパスタをお家でも!サバのゼンパスタ

海外で人気のゼンパスタを作ってみましょう。

ゼンパスタは、乾燥させたしらたきです。あの細長い形状がパスタに似ていて、日本を連想させる「禅」と併せて「ゼンパスタ」と名付けられたという説があります。この乾燥させたしらたきは、「ゼンパスタ」としてそのまま売られています。

ここでご紹介するのは、サバの水煮缶を使ったゼンパスタです。サバ缶は調理いらずで、手軽に購入できるダイエット向け食材として、最近人気を博していますね。サバには「オメガ3系脂肪酸」という摂っても太りにくく、積極的な摂取を推奨されている脂肪酸が含まれ、血液の流れを良くする働きもあります。

このようにパスタに加える食材もダイエット向きのものを使うと、より効果的です。主食置き換え方式を実践する場合に、おすすめです。

2. お米はどうしても食べたい人に!しらたき入り炊き込みご飯

ダイエット中でもお米を食べたい人には、しらたき入りのご飯を作ると良いです。こうすると、しらたきがかさ増しの役割を果たすので、普段のお米の摂取量を減らせることになるのです。

また、炊き込みご飯にすることで、具材をたっぷり摂ることができます。使う具材も、このレシピで使われている舞茸、にんじんなど、便秘解消効果や体を温める効果のあるものを使うと効果的です。

普通のしらたきを入れてもよいですが、今はお米と一緒に炊く用のしらたきも売られているので、こういったものを活用してもよいでしょう。

3. 体が温まる!しらたき入り豆乳スープ

しらたきは温かいスープによく合います。

このレシピでは、豆乳仕立てのスープに仕上げています。豆乳はたんぱく質とイソフラボンが豊富なので、代謝アップを期待できます。具材はお好みのものでよいですが、レシピにあるようにブロッコリーや小松菜など、クリーミーなスープに合い、かつ、栄養価が高いものを選ぶとよいでしょう。

4. おかずにぴったり!しらたき入り中華炒め

しらたきは炒め物にも使うことができます。特に、中華系料理に合います。これは、中華料理によく使われる春雨の代替食材となるためです。

この炒め物レシピでは、プラスの具材としてピーマンと人参を使っています。特にピーマンの辛味成分には脂肪燃焼効果があるといわれ、ダイエットには最適の野菜です。

市販や口コミで人気のしらたきは?

しらたきはスーパーやコンビニで気軽に買える食材です。種類は豊富で、どのしらたきを食べてもよいのですが、どのようなしらたきが売れているのか気になりますよね。ここでは、そんな人気の市販のしらたきを3つご紹介したいと思います。

おすすめしらたき①:ネット通販で売れているゼンパスタ!伊豆河童の乾燥しらたき

楽天、アマゾン、Yahoo!ショッピングなどの通販サイトで高く評価され、売れているのが「伊豆河童の乾燥しらたき」です。雑誌を始めとしたメディアでも紹介されています。

6食分〜62食分まで取り揃えており、調理しやすいところが魅力のようです。また、しらたきの原料であるこんにゃく独特の臭みもないところも人気のようです。

<この商品を買った人の口コミ>

食感はパスタではなく完全にコンニャクですが、濃いめのソースで食べると美味しいです。ナポリタンやカルボナーラで食べてました。
他の方のレビューにあったカロリーの件も、しっかり湯がいて流水すれば気にならないと思います。
またリピートしたいと思います。

引用:楽天市場

これとにキュウピーの業務用パスタソースで、立派なイタリアンパスタ。 こんにゃくが大好きだけど、臭いが・・・と思っていましたが、この商品はまったく臭いません。

引用:amazon.co.jp

おすすめしらたき②:おからも配合!糖質0g麺

糖質0g麺は、魚介類を使った練り物商品を多く発売している紀文が製造しています。しらたきの原料であるこんにゃく芋におからを加え糖質量を0とし、麺風に作られたしらたきです。低カロリーで、食物繊維量が多く、腹持ちがよいことも人気のようです。

<この商品を買った人の口コミ>

この品自体、味はあまりないですが、食感も良く腹持ちも良く食べ方色々で美味しいです。
賞味期限はみなさん書いてるように短いですが個人的に多少過ぎてもまったく気にしないし、毎日一食でも食べてれば問題ないです。
消費期限なら守りますけどね。
またリピします。

引用:楽天市場

ダイエットをしていると、低カロリーで満足度の高いものがなかなか見つけにくいですが、これはその悩みを解決してくれます。

まず、麺の食感がいいです。いわゆる炭水化物の麺ほどのモチモチ感はないにしも、それに近いものあり。喉ごしもよいです。量も180グラムで30キロカロリーという驚異の低カロリー。

36袋入りという量の多さと、賞味期限が割りと短いことを除けば完璧!

引用:amazon.co.jp

しらたきは世界中のダイエッターの味方だった!

冬場を中心に何気なく食べていたしらたきも、実はダイエット効果があり、海外でも注目されている食材でした。アレンジレシピも豊富なので、季節問わずに食事に取り入れることができますね。しらたきをダイエットサポーターとして、減量を目指してみましょう!