食事法によるダイエット方法は、置き換えダイエットやある食べ物を取り入れるだけのダイエットなど、あらゆる方法がありますよね。

しかし、そんないろいろなダイエットを実践する中でも、常に意識したいことは「たんぱく質を多く含む食べ物を摂ること」です。

理由としては、たんぱく質は私たちが生きていく上で必要不可欠な栄養素であり、かつ、筋肉量を保ったまま減量できるといわれているためです。ダイエット中に陥りがちな筋肉の衰えや活力不足を防ぐことができるのです。

また、摂る食べ物が高たんぱく質とともに「低カロリーであるか」も意識したいところです。
いくらたんぱく質を多く含んでいても糖質や脂質が多く、その分カロリーが高い食べ物を摂ってしまっては、減量から程遠くなってしまいます。

このように、不調に陥ることなく健康的に痩せるためには「高たんぱく・低カロリー」な食べ物を摂ることがポイントとなってきます。

たんぱく質とは?

動物性たんぱく質と植物性たんぱく質

たんぱく質はひとくくりにされることが多いですが、正確には「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」の2種類存在します。
動物性たんぱく質は、肉類や魚類、卵、乳製品に含まれるたんぱく質で、植物性たんぱく質は、大豆や大豆製品などに含まれるたんぱく質です。

ダイエットにおける食生活では、「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」のどちらもバランスよく摂ると良いといわれています。

アミノ酸とは?

「アミノ酸」という言葉を耳にしたことがあるという人は多いはずです。このアミノ酸は、たんぱく質を構成する成分のことです。

アミノ酸は全部で20種類あり、その組み合わせで様々なたんぱく質が作られています。筋肉を強化したり、衰えた筋肉を修復したりする作用を備えており、健康な体作りには欠かせないたんぱく質のですが、特定のアミノ酸に偏ったたんぱく質の摂り過ぎはよくありません。

このたんぱく質の「質」を表す指標として「アミノ酸スコア」というものがあります。

必要なアミノ酸の基準値を100とした時に、アミノ酸の中でも必須アミノ酸といわれている9種類のアミノ酸が、全て基準値を超えている場合、アミノ酸スコアが100とされています。
この、アミノ酸スコア100の食べ物が「良質なたんぱく質」といえるのです。

肉類や魚類は、このアミノ酸スコアが100のものが多いです。
ここでは、お肉と魚それぞれで、どの種類が高たんぱく質であるかをご紹介するので、ぜひ参考にしていただけたらと思います。

1日で摂りたいたんぱく質の量は?

できるだけ高たんぱくの食べ物を摂るといっても、1日にどのくらいの量を摂取すればよいのでしょうか。

厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準」によると、18歳以上の女性で1日に50g、男性では1日に60gとされています。

まずは、この推奨摂取量を摂るように普段の食事を心掛けたいですね。

たんぱく質も摂り過ぎには注意

ここで注意したいのが、過度なたんぱく質の摂取です。
高たんぱくを意識して摂り過ぎると、腎臓機能に悪影響を及ぼし、かつ、骨粗しょう症になるリスクが高まるといわれています。

また、動物性たんぱく質は脂質を含むため、摂り過ぎると体に脂肪が溜まってしまう可能性もあるようです。これでは健康的にダイエットできなくなりますので、上記の推奨量を目安にたんぱく質を摂ることが大切となります。

では次の項目から、高たんぱくのお肉・魚のランキングトップ10をご紹介したいと思います。

ダイエット向けの食べ物:高たんぱくのお肉ランキング

お肉はたんぱく質だけでなく、ほかの栄養素も負けないくらい豊富に含まれています。
たとえば、牛肉は鉄分とカルチニン、豚肉はビタミンB1、鶏肉はビタミンAやコラーゲンなど、ダイエットや美容に効果的な成分が含まれています。

たんぱく質を多く含む順にご紹介しますが、上位のお肉ばかり食べるという偏った摂り方をせず、どのお肉もバランス良く食べるようにしましょう。それぞれのお肉に含まれる栄養素を効率よく吸収できるかと思います。

鶏、豚、牛(内臓は除く)の中からタンパク質が多いランキングをご紹介していきます。

順位食品名カロリーたんぱく質脂質炭水化物
1位鶏(ささみ)105kcal23.0g0.8g0g
2位豚(ロース)157kcal22.7g5.6g0.3g
3位豚(ヒレ)130kcal22.2g3.7g0.3g
4位豚(もも)128kcal22.1g3.6g0.2g
5位牛(ランプ)153kcal22.0g6.1g0.7g
6位牛(もも)140kcal21.9g4.9g0.4g
7位豚(もも)148kcal21.5g6.0g0.2g
8位豚(そともも)143kcal21.4g5.5g0.2g
9位牛(そともも)140kcal21.3g5.0g0.7g
10位鶏(むね)145kcal21.3g5.9g0.1g
順位食品名カロリーたんぱく質脂質炭水化物
1位豚(ヒレ)223kcal39.3g5.9g0.4g
2位鶏(むね)233kcal34.7g9.1g0.1g
3位豚(もも)200kcal30.2g7.6g0.3g
4位牛(もも)245kcal28.0g13.2g0.6g
5位鶏(ささみ)127kcal27.3g1.3g0g
6位牛(ヒレ)259kcal27.2g15.2g0.4g
7位豚(ロース)328kcal26.7g22.7g0.3g
8位鶏(もも)241kcal26.3g13.9g0g
9位牛(リブロース)511kcal20.4g45.0g0.3g

ダイエット向けの食べ物:高たんぱくの魚ランキング

魚には白身魚と青魚がありますが、どちらもたんぱく質が豊富に含まれています。そして、青魚は、DHAやEPAといった「不飽和脂肪酸」という、良質で摂ることを推奨されている脂肪酸を多く含んでいます。

魚もたんぱく質を多く含む順にご紹介しますが、魚ごとに含まれる栄養素も異なるので、バランス良く食べることをおすすめします。

魚の中からタンパク質が多いランキングをご紹介していきます。

順位食品名カロリーたんぱく質脂質炭水化物
1位まぐろ類(くろまぐろ)125kcal26.4g1.4g0.1g
2位かつお類(かつお)114kcal25.8g0.5g0.1g
3位あじ類(むろあじ)166kcal23.6g6.9g0.4g
4位かじき類(まかじき)115kcal23.1g1.8g0.1g
順位食品名カロリーたんぱく質脂質炭水化物
1位さば類(ごまさば)195kcal31.1g6.6g0.3g
2位あじ類(むろあじ)186kcal29.7g6.2g0.6g
3位かれい類(まこがれい)147kcal28.5g2.8g0.2g
4位さけ ます類(べにざけ)177kcal28.5g6.0g0.1g
5位かじき類(めかじき)220kcal27.5g11.1g0g
6位さけ ます類(ますのすけ)269kcal26.4g16.7g0g
7位ぶり(成魚)304kcal26.2g20.4g0.3g
8位いわし類(まいわし)196kcal25.3g9.4g0.2g
9位さば類(まさば)318kcal25.2g22.4g0.4g
10位たら類(まだら)109kcal25.2g0.2g0.2g

ダイエット向けの食べ物をより効果的に食べるには?

このように、お肉や魚には多くのたんぱく質を含みます。しかし、種類によっては脂質が多かったり、カロリーが高めだったりするものもあります。いくら高たんぱくとは言っても、食べ過ぎには注意が必要です。

特にお肉で脂肪分が多いものは、調理前に脂肪分を落とすことをおすすめします。そして余計な油は使わず、焼いたり、蒸したりするなど調理方法も工夫してみましょう。このようにすれば、脂質を減らして、摂取カロリーを抑えることができるはずです。

また、毎日お肉だけ、魚だけという食べ方はせず、「今日はお肉、明日は魚」というように交互に食べたり、一週間でお肉と魚をバランス良く摂るような献立を考えたりと、偏らないようにすることも大切となります。

たんぱく質を積極的に摂って、健康的に痩せましょう

いかがでしたか?

たんぱく質を含む食材はいろいろありますが、お肉と魚は1日に必要なたんぱく質を補えてしまうくらい栄養価の高い食べ物です。

ぜひ毎日の食卓に1品はお肉や魚料理を取り入れ、効率よくたんぱく質を摂取するようにしましょう。