蕎麦(そば)といえば、低カロリーでヘルシーなイメージがあり、ダイエットの定番のように思っている方が多いかと思います。

実際、そばは、カロリー・糖質も主食の中では圧倒的に低く、太りづらい食品である低GI食品なので、三食のうち一食をそばに置き換えるダイエット法は、効果的と言えるでしょう。

ただし、そばダイエットは、どんなそばでも良いかと言えばそうではなく、そばの種類や食べ方、調理法次第では、逆にかなり太ってしまう可能性もあるのです。

そこで今回は、蕎麦(そば)のカロリーと糖質、ダイエットに最適な食べ方や注意点などをご紹介します。

そばのカロリーは?

そばは、ヘルシーな食べ物だと言われていますが、実際にカロリーを見てみると、意外な結果になっています。

そばのカロリーは、100gあたりでおよそ「130kcal」ほどです。

そば以外の麺類のカロリー(100gあたり)

  • うどん:約120kcal
  • ラーメン:約149kcal
  • ※麺のみのカロリー

上記のカロリーは、麺のみのものとなりますので、汁や他のトッピングなどは含めていません。

ラーメンの場合は、スープに油分が多いことから、本来のカロリーはグッと高くなります。

このように見てみると、意外にもそばはうどんよりカロリーが高いことが分かります。

麺類は、茹でている最中に水分が麺に染み込み、かさましされるため、カロリーが低くなるのですが、そばとうどんで差が出るのは、うどんのほうが水分をより多く含むためと言われています。

そばの糖質量は?

そばとうどんのカロリーでは、約10kcalの差でうどんに軍配が上がりましたが、糖質の量ではどうなるでしょうか。

そばの糖質は、100gあたりで、およそ「24g」と言われています。

そば以外の麺類の糖質(100gあたり)

  • うどん:約21g
  • ラーメン:約53g
  • ※麺のみの糖質

やはりここでも、そなの糖質は、うどんよりも高い値になりました。

カロリー・糖質、両方ともうどんの方が低いので、そばよりうどんがダイエット向きだと思ってしまいそうですが、実はうどんは、そばよりも高GI値食品なのです。

GI値とは、グリセミック・インデックスと呼ばれる値で、食品を摂取したときの血糖値上昇率を示しています。

低GI値食品になればなるほど、体にゆっくりと吸収されていくため、脂肪が増えづらく、腹持ちがよいということになります。

うどんのGI値は「85」なのに対し、そばのGI値は「54」となり、そばのほうが腹持ちが良く太りづらい食品と言えるのです。

そばが持つダイエット効果とは

そばのカロリーや糖質は、麺類の中では中ぐらいといったところです。

それでは、そばのカロリー以外に注目したダイエット効果はどんなものがあるでしょうか。

低GI食品なので、麺類の中では太りづらい

そばは、先ほども書いた通り、低GI値食品です。

そばのGI値は、うどんはもちろん、米やパンなどよりも低い値になっており、主食の中では圧倒的に太りづらいのです。

また、糖質もご飯やパンほどはないので、これまで食べていた主食をそばに変えるだけでも、十分なダイエット効果が見込めます。

そばは栄養が豊富な主食

ご飯やパン、その他の麺類などの主食は、そこまで栄養バランスが優れていなく、ダイエットに有用な栄養はほとんど入っておりません。

それに対して、そばにはダイエットに有用なビタミンB1やB2、タンパク質やアミノ酸などを含んでいます。

ビタミンB1やB2は、脂肪の燃焼を助ける効果があり、タンパク質やアミノ酸といった筋肉への栄養は、脂肪のつきにくい体を作り上げてくれます。

そばダイエットの注意点

ここまでの内容だと、良いとこ尽くしのそばですが、ただ単純に起きかえればいいというものではありません。

そば自体は、非常にダイエットに向いた食品ですが、その他の食べ合わせによっては、効果が見込めない可能性があります。

天ぷらそばダイエット中NG

てんぷらには衣があり、そして油によって揚げています。

衣は小麦粉なので高GI食品であり、油はカロリーや脂肪分が高いため、そばと一緒に摂取してしまったら、折角の低GI値が台無しになってしまいます。

また、天ぷらだけでなく、脂肪のついた肉類などのトッピングも、できるだけ避けたほうがいいでしょう。

ざるそばは食べ過ぎに注意

冷たいそばと温かいそば、どちらも基本的には同じくらいのカロリーですが、温かいそばの方が圧倒的に太りづらいと言われています。

ざるそばや椀子そばなどの冷たいそばは、ツルツルとした喉越しの良さに加えて、熱くないので、すぐに食べれてしまいます。

早食いをしてしまうと満腹中枢による満腹感が出ないうちに 食べ続けてしまうので、必要以上にたくさんの量を食べてしまうことになり、カロリーが高くなってしまうのです。

また、温かいそばは、ゆっくり食べることができて満腹になりやすいだけでなく、体を温めることで代謝アップ効果も期待できます。

だしの塩分に注意

そばに必要不可欠な「出汁つゆ」。

めんつゆは、塩分量が多く、代謝の低下や内臓脂肪の蓄積につながる可能性もあるので、ダイエット中であれば、塩分をカットした減塩だしつゆなどを使うようにしましょう。

そばにはビタミンが不足しているので、同時に摂取するようにする

1食をそばに置き換える方法だと、いくら栄養の含まれているそばと言っても、偏りが生じてしまいます。

特に、そばダイエット中に不足しやすいのは、脂溶性ビタミン類です。

脂溶性ビタミンには、ビタミンA、D、E、Kなどがありますが、これらが不足すること、ダイエットにデメリットがあるばかりか、夜盲症(暗くなると物が見えにくくなる)や、骨粗しょう症などのリスクがでてきます。

これらを上手に摂取しながら、そばダイエットを高めるためには、カロリーの低いレバーや鮭、にしん、秋刀魚などの魚を一緒にとるとよいでしょう。

これらの食材には、脂溶性ビタミンが多く含まれており、そばを食べながらビタミンやたんぱく質をより効率よく摂取することができるので、ダイエットにも効果的です。

低カロリー・低GI値なそばも食べ方にはご注意を

そばのカロリー・糖質、そばの持つダイエット効果、そばダイエットの注意点などを紹介しました。

そばは、カロリーや糖質がそこまで低いというわけではありませんが、他の麺類よりは控えめで、血糖値の上昇しづらい低GI食品ということが分かりました。

さらに、そばには、ビタミンB1やB2、タンパク質やアミノ酸などの栄養が含まれているので、主食としては最もダイエット向きと言うことができます。

ただし、そばは極端にカロリー・糖質が低いわけではないので、そばの食べ方や調理法では太ってしまうと言うことは意識しておきましょう。

これからそばでダイエットするときは、三食のうち1食をそばに変え、にしんや秋刀魚などで栄養を補助しつつ、温かいそばで最大限に効果の高いダイエットを行うようにしてみてください。