日本の伝統武道として世界的にも有名な剣道。テレビや映画で見るような美しい立ち合い、凛とした武道家の姿、そして精神修養の場としてのイメージを持っている方は多いでしょう。しかし、実際に剣道を2年間経験した私が断言します。そのイメージは現実とは全く違います!
もしあなたが「剣道を始めてみようかな」と軽い気持ちで考えているなら、この記事を読んでから決めることを強くお勧めします。なぜなら、剣道の現実を知らずに始めてしまうと、理想と現実のギャップに苦しみ、高額な防具代を無駄にしてしまう可能性があるからです。
今回は、私が実際に剣道を経験して感じた「もう二度とやりたくない」と思うほどの辛い体験を5つご紹介します。これから剣道を始める予定がある方、剣道をやろうか迷っている方は、ぜひ最後まで読んで、現実を知った上で判断してください。
【第1位】防具の激臭問題:もはや生物兵器レベルの悪臭!
剣道で最も衝撃的だったのは、防具の臭いです。これは単なる「汗臭い」というレベルではありません。まさに生物兵器と呼べるほどの激臭なのです。
なぜ防具がこんなに臭くなるのか
剣道の防具は面、胴、籠手、垂れの4つから構成されています。これらは基本的に家庭で洗濯することができません。特に面は内側が革や布でできており、汗を吸収する構造になっているため、使えば使うほど臭いが蓄積されていきます。
想像してみてください。夏場の激しい稽古で大量の汗をかき、それが防具に染み込み、乾燥と湿潤を繰り返すうちに雑菌が繁殖していく様子を。私が通っていた道場では、更衣室に入った瞬間、防具の臭いで息が詰まりそうになることが日常茶飯事でした。
臭い対策は限界がある
もちろん、臭い対策をしないわけではありません。稽古後に消臭スプレーを使ったり、汗を拭き取ったり、乾燥させたりします。しかし、これらの対策では根本的な解決にはなりません。
専門店でクリーニングしてもらうという方法もありますが、1回につき数千円から1万円近くかかることもあり、学生や一般の愛好家にとっては頻繁に利用できるものではありません。
実際の稽古での地獄
そんな激臭の防具を身に着けて稽古をするのですから、どうなるかは想像がつくでしょう。面をつけた瞬間から自分の臭いに気分が悪くなることがあります。相手との距離が近い剣道では、相手の防具の臭いも直撃します。
特に夏場は悲惨でした。汗で蒸れた防具の中は、まさに地獄のような環境です。私は何度も「これは人間がやるスポーツではない」と思いました。
【第2位】水分補給の制限地獄:熱中症一歩手前の恐怖体験
剣道の稽古で次に辛かったのは、自由に水分補給ができないことです。これは健康面での深刻な問題であり、実際に私は熱中症になりかけた経験があります。
面をつけたままでは水が飲めない
剣道は面をつけて行うため、稽古中に普通のペットボトルやコップから水を飲むことができません。専用のストロータイプの容器もありますが、それでも簡単に水分補給ができるわけではありません。
水分補給のタイミングは指導者次第
さらに問題なのは、剣道の稽古では指導者が水分補給のタイミングを決めることです。どんなに喉が渇いていても、どんなに暑くても、指導者が「水分補給」と言うまでは我慢しなければなりません。
私が通っていた道場では、夏場でも1時間以上水分補給なしで稽古を続けることがありました。防具をつけた状態での激しい運動は、想像以上に大量の汗をかきます。私は何度も「このままでは倒れてしまう」と思いました。
実際に熱中症になりかけた体験
ある夏の日、特に暑い日に長時間の稽古があった時のことです。私は徐々に頭がぼーっとしてきて、足元がふらつくようになりました。視界も少しかすんできて、明らかに熱中症の初期症状でした。
幸い、その時は他の道場生が私の異変に気づいてくれて、指導者に報告してくれました。しかし、もし一人で我慢していたら、本当に倒れていたかもしれません。
精神論では解決しない健康問題
指導者の中には「水分補給は甘え」「武道精神があれば我慢できる」という考えの人もいます。しかし、これは完全に間違いです。熱中症は命に関わる問題であり、精神論で解決できるものではありません。
【第3位】季節の地獄:冬は極寒、夏は蒸し風呂状態
剣道の稽古場の環境も、私にとって大きな苦痛でした。多くの剣道場は季節の影響をモロに受ける構造になっており、快適に稽古ができる環境ではありません。
冬場の極寒地獄
冬の剣道場は、まさに極寒地獄です。多くの道場は体育館のような構造になっており、暖房設備が不十分です。稽古前の準備運動の時間は、足の指先から凍えるような寒さを感じます。
素足で板張りの床に立つため、足の感覚がなくなることもしばしばです。防具をつけるまでの時間が長く感じられ、「早く動いて体を温めたい」と思うのですが、剣道の稽古は礼儀作法から始まるため、すぐに激しい運動ができるわけではありません。
夏場の蒸し風呂地獄
一方、夏場は蒸し風呂状態です。私が通っていた道場にはエアコンが設置されておらず、窓を開けても熱風が入ってくるだけでした。その中で重い防具をつけて稽古をするのですから、体感温度は50度を超えているのではないかと思うほどでした。
防具をつけた状態で汗をかくと、その汗が蒸発せずに防具の中に溜まります。籠手の中は汗でびしょびしょになり、面の中は湿度100%の状態です。呼吸も苦しく、まさに拷問のような環境でした。
指導者の矛盾した行動
私が通っていた道場の指導者は、よく「暑いとか寒いとか言うのは精神が弱い証拠だ」と言っていました。しかし、その指導者は冬場には自分専用のヒーターを用意して、その側に陣取っていました。
この矛盾した行動を見た時、私は「精神論なんてデタラメだ」と確信しました。指導者自身が寒さに耐えられないのに、生徒には精神力で我慢しろと言うのは理不尽です。
環境の改善を求めても無視される
何度か道場の環境改善を提案したことがありますが、「昔からこうやってきた」「これも修行のうち」という理由で却下されました。しかし、適切な環境で稽古をした方が、技術向上にも健康維持にも良いはずです。
【第4位】体重差無視の不公平な対戦:30kg差でも関係なし!
剣道で理不尽だと感じたのは、体重による階級制が存在しないことです。これは他の格闘技と比較すると、明らかに不公平なシステムです。
なぜ階級制がないのか
ボクシングや柔道、レスリングなどの格闘技では、体重による階級制が設けられています。これは体重差がパワーの差に直結し、競技の公平性を保つためです。
しかし、剣道には階級制がありません。体重が50kgの人と80kgの人が同じ土俵で戦うのです。これは明らかに不公平です。
体重差が与える影響
剣道は竹刀を使うスポーツですが、体重差の影響は想像以上に大きいです。
打突の威力:体重が重い人の方が、同じ技でも威力が強くなります。軽い人が必死に打っても有効打突にならないのに、重い人が軽く打っただけで一本になることがあります。
つばぜり合い:剣道では相手と接近した状態での攻防があります。この時の押し合いでは、体重差がそのまま力の差になります。
疲労度:重い防具を着ける負担は、体重が軽い人の方が大きくなります。また、体重が重い人からの攻撃を受け続けるのは、軽い人にとって非常に疲れます。
実際の不公平な体験
私は身長170cm、体重60kgという標準的な体格でしたが、よく体重が90kg近くある相手と対戦させられました。技術的には互角だったと思いますが、体重差による不利は明らかでした。
相手の打突を受けた時の衝撃は、軽い人のものとは比べものになりません。また、つばぜり合いでは力負けしてしまい、技術で勝っているはずなのに試合に負けることが多くありました。
他の武道との比較
同じ武道でも、柔道には階級制があります。なぜ剣道にはないのでしょうか。「剣道は技術が重要だから体重は関係ない」という説明を受けたことがありますが、実際にはそうではありません。
技術が同程度であれば、体重が重い方が有利になるのは明らかです。これは公平なスポーツとは言えません。
【第5位】指導者の理不尽な指導:今ならパワハラで大問題!
剣道で最も辛かったのは、指導者の理不尽な指導でした。これは私が剣道を「二度とやりたくない」と思うようになった最大の理由です。
私が経験した理不尽な指導
私が通っていた道場の指導者は、現役時代に世界選手権でも活躍した有名な方でした。しかし、その指導方法は現代では完全にパワハラと呼べるものでした。
集団責任制:一人でも準備が遅れると、全員が1時間近く正座で黙想させられました。なぜ関係のない人まで罰せられるのか、理解できませんでした。
無限の素振り:稽古中に「気迫が感じられない」と言われると、全員で素振りを「永遠と」させられました。文字通り、指導者が満足するまで何時間でも続けられました。
体罰:指導の際に、竹刀で足や肩を容赦なく叩かれました。「指導」という名目でしたが、これは明らかな体罰です。
精神的な圧迫
物理的な苦痛だけでなく、精神的な圧迫も深刻でした。常に指導者の顔色を伺い、いつ怒鳴られるか分からない状況での稽古は、技術向上どころではありませんでした。
指導者は「これは愛情だ」「強くなるために必要だ」と言っていましたが、私には単なる暴力にしか見えませんでした。
現代なら大問題になる内容
今思い返すと、これらの行為は完全にパワハラです。現代であれば、確実に大問題になるでしょう。しかし、当時は「剣道の伝統的な指導方法」として受け入れられていました。
他の道場生の反応
他の道場生も同じように苦痛を感じていたと思いますが、誰も声を上げることはありませんでした。むしろ、「これが剣道の厳しさだ」と自分を納得させているようでした。
私は「これは異常だ」と思いましたが、一人で声を上げる勇気はありませんでした。今思えば、もっと早く辞めるべきだったと思います。
【真実】剣道の現実を知って、それでも始めますか?
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。私が実際に体験した剣道の辛い現実をお伝えしました。おそらく、多くの方がイメージしていた剣道とは全く違う内容だったのではないでしょうか。
剣道を始める前に知っておくべき現実
経済的な負担:剣道の防具一式は、安いものでも10万円以上します。高品質なものは30万円を超えることもあります。始めてすぐに辞めたくなっても、この投資を無駄にしたくないという心理が働きます。
健康リスク:適切な水分補給ができない、劣悪な環境での稽古、体重差による怪我のリスクなど、健康面での問題があります。
精神的な負担:理不尽な指導、古い慣習、非合理的な精神論など、現代人には受け入れ難い要素が多くあります。
時間的な拘束:剣道は礼儀作法から始まり、防具の着脱、道場の清掃など、実際の稽古時間以外にも多くの時間を要します。
それでも剣道を続ける人がいる理由
一方で、これらの困難を乗り越えて剣道を続ける人もいます。
その理由は:
伝統文化への敬意:日本の伝統武道としての価値を重視する人
精神修養:困難を乗り越えることで精神的な成長を求める人
技術の習得:剣道の技術そのものに魅力を感じる人
コミュニティ:道場の仲間との絆を重視する人
現代的な剣道への改革の必要性
私は剣道そのものを否定するわけではありません。しかし、現代に合わせた改革が必要だと思います。
安全性の確保:適切な水分補給の許可、環境の改善、体重別階級制の導入
指導方法の改善:体罰の禁止、合理的な指導方法の採用
経済的な配慮:防具の共用制度、レンタル制度の充実
【重要な警告】剣道を始める前に絶対に確認すべき5つのポイント
もしあなたが剣道を始めることを検討しているなら、以下の5つのポイントを必ず確認してください。
1. 道場の環境を事前に見学する
チェックポイント:
- 稽古場の温度管理は適切か
- 水分補給の頻度とタイミング
- 防具の臭い対策はどうしているか
- 更衣室や休憩スペースは清潔か
2. 指導者の指導方針を確認する
質問すべき内容:
- 体罰や理不尽な指導はないか
- 個人の体力や技術レベルに合わせた指導をしているか
- 生徒の健康と安全を最優先にしているか
- 現代的な指導方法を取り入れているか
3. 経済的な負担を正確に把握する
計算すべき費用:
- 防具一式の購入費用
- 月謝や年会費
- 大会参加費
- メンテナンス費用(クリーニング等)
- 交通費
4. 体験入門で実際の稽古を体験する
体験すべき内容:
- 防具を着けた状態での稽古
- 長時間の稽古
- 他の道場生との対戦
- 指導者の指導スタイル
5. 他の道場と比較検討する
比較ポイント:
- 指導方針の違い
- 環境の違い
- 費用の違い
- 道場生の満足度
【最終決断】あなたは本当に剣道を始めるべきか?
ここまで読んでいただいたあなたは、剣道の現実を知った上で判断できる状態になりました。最終的な決断を下すために、以下の自問自答をしてみてください。
自分に問いかけるべき質問
-
経済的な負担に耐えられるか?
- 10万円以上の防具代を支払える?
- 月謝やその他の費用を継続して支払える?
-
身体的な負担に耐えられるか?
- 激臭の防具を着けて稽古できる?
- 水分補給の制限に耐えられる?
- 季節の影響を受ける環境で稽古できる?
-
精神的な負担に耐えられるか?
- 理不尽な指導に耐えられる?
- 古い慣習や精神論を受け入れられる?
-
時間的な拘束を受け入れられるか?
- 長時間の稽古に参加できる?
- 礼儀作法や道場の清掃に時間を使える?
-
それでも剣道をやりたい理由があるか?
- 困難を乗り越えてでも学びたい技術がある?
- 精神的な成長を求めている?
- 日本の伝統文化に深い興味がある?
私からの最終アドバイス
私の体験を通じて言えることは、剣道は決して簡単なスポーツではないということです。美しいイメージと現実の間には、大きなギャップがあります。
しかし、それでも剣道を選ぶ人がいるのも事実です。重要なのは、現実を知った上で、自分の意志で選択することです。
もし剣道を始めるなら:
- 覚悟を持って始める
- 道場選びは慎重に行う
- 体験入門を必ず受ける
- 他の武道やスポーツとも比較検討する
- 家族や友人と相談する
もし剣道以外の選択肢を考えるなら:
- 現代的な武道やスポーツを検討する
- 趣味として始められる活動を探す
- 健康維持が目的なら、他の運動も検討する
まとめ。最後にお伝えしたいこと
この記事を読んでいるあなたは、剣道に何らかの興味を持っている方だと思います。私の体験談は決して剣道を全否定するものではありませんが、現実を知らずに始めて後悔する人が一人でも減ることを願っています。
情報収集の重要性
剣道に限らず、新しいことを始める前には十分な情報収集が必要です。特に剣道のように初期投資が大きく、身体的・精神的負担が大きいものについては、慎重に検討すべきです。
複数の意見を聞く
私の意見だけでなく、実際に剣道を続けている人、指導者、他の経験者の意見も聞いてみてください。様々な角度から情報を集めることで、より正確な判断ができるはずです。
体験の重要性
どんなに情報を集めても、実際に体験してみなければ分からないことがあります。可能であれば、複数の道場で体験入門を受けてみることをお勧めします。
自分の価値観を大切に
最終的には、あなた自身の価値観と目標に基づいて判断することが重要です。他人の意見に流されることなく、自分の意志で決断してください。
この記事では、私が実際に体験した剣道の辛い現実をお伝えしました。防具の臭い、水分補給の制限、劣悪な環境、体重差による不公平、理不尽な指導など、一般的なイメージとは大きく異なる内容だったかもしれません。
しかし、これらの現実を知った上で、それでも剣道を選ぶ人がいるのも事実です。重要なのは、現実を知った上で、自分の意志で選択することです。
もしあなたが剣道を始めることを決めたなら、しっかりとした準備と覚悟を持って臨んでください。道場選びは慎重に行い、体験入門を必ず受け、複数の選択肢を検討することをお勧めします。
一方で、この記事を読んで「剣道は自分には向いていない」と感じたなら、それも正しい判断です。他にも素晴らしいスポーツや武道、趣味はたくさんあります。
最後に、この記事があなたの判断の参考になることを願っています。どのような選択をするにせよ、あなたが充実した時間を過ごせることを心から願っています。
今すぐ行動を起こしましょう!
- 情報収集:近所の剣道場について調べる
- 体験申込:気になる道場に体験入門を申し込む
- 比較検討:複数の道場や他のスポーツと比較する
- 相談:家族や友人と相談する
- 決断:十分な情報に基づいて最終決断を下す
あなたの人生は一度きりです。後悔のない選択をしてください。