ボクシングの練習の1つに、『マススパーリング』と呼ばれるものがあります。

相手に攻撃を当てず試合形式で攻防を繰り広げる練習であり、お互いの戦略やテクニックを試す場として活用できます。

ミットやサンドバッグを打っているだけでは学べない、相手との距離感やディフェンスの難しさなどを身をもって経験できる大切な練習ですが、初心者にありがちなのが『何となく』でやってしまうこと。

ケガをすることはほとんどありませんが、だからこそ何となくやるだけではもったいなく、いくつかのことを意識してやればより上達の近道となります。

今回は、そんなボクシングにおけるマススパーリングが上手くなるためのコツを説明します。

その日の目標を作る

まず、マススパーリングを行う前にその日に達成したい目標を作りましょう。

この目標はどんな小さなものでもよく、例えば「相手の攻撃をブロッキングで1回はしっかり防ぐ」という簡単なものでも問題ありません。

大切なことは目標を持ち、これを達成するために意識してマススパーリングに取り組むことです。

何となくでやると、とりあえずやればいいという感じでダラダラしてしまうことが有り得るので、それを無くすのが狙いです。

もしその日に達成できなくても、次回以降達成できるように頑張ればいいだけなので落ち込む必要はありません。

良かった点と反省点を振り返る

マススパーリングが終わった後は、必ずその日の良かった点と反省点を出しましょう。

良かった点については「なぜできたのか」を、反省点については「なぜできなかったのか」というところまで自分なりに深掘りできるとベストです。

この振り返りであぶり出されたことは、次回マススパーリングをやる時の課題として覚えておきます。

これを繰り返すことで自分が練習を重ねるたびに上達している実感も沸き、モチベーションにも繋がります。

時間が経つと忘れてしまう可能性が高いので、スマホのメモ機能を使うなどして書き留めておくことをおすすめします。

向上心を持ちながら練習すると、上達の速さも段違いです。

自分より強い人とやる時と、弱い人とやる時で戦法を変える

ジムには様々な会員がいて、自分より強い人も弱い人もいます。

ジムにもよりますが、基本的にマススパーリングはその性質上、両者に実力差があってもやることになります。

その時に相手によって戦法を変えると、同じマススパーリングでも異なるスキルの向上を狙えます。

例えば自分より強い人だと尻込みして果敢に攻め込めないことがありますが、勇気を持ってバンバン打ち込んでみたり。

反対に、自分より弱い人には攻撃数を少なくすることで敢えて相手が攻撃しやすくして、それを全てディフェンスできるか挑戦してみたり。

こうすると、自分も様々な面を試せるので学びがより多くなります。

もし上手くできなくても、ムキになったり熱くなることだけはないようにしましょう。とても危険です。

まとめ

マススパーリングで上達するための3つのコツをご紹介しました。

・その日の目標を作る
・終わったら良かった点と反省点を振り返る
・自分より強い人とやる時と弱い人とやる時で戦法を変える

ボクシングは両腕の拳のみを使って戦うという極めて限定的な攻撃のみが認められている格闘技なので、その分緻密な駆け引きが必要となります。

だからこそ学ぶべきことは無数にあるので、何度も繰り返して1つずつ確実に身に付けていく必要があります。

明日からこれらのコツを意識して取り組んでみましょう。