僕はこれまでボクシング・キックボクシング・総合格闘技など数々の格闘技を経験してきましたが、極真空手はやったことがありません。

ネット上では「極真空手は強いのか?」という点について、

・至近距離での打ち合いをするのだから強い
・顔面攻撃無しだから実践的ではない
・喧嘩じゃ使えない

と様々な意見が飛び交っている状態。

しかし、僕がこの論争に票を入れるのだとすれば迷わず「極真空手は強い!」の方に入れます。

その理由は、ある極真空手家とのエピソードにあります。

極真空手家との出会い

その極真空手家(以下Aさん)と出会ったのは、当時通っていたキックボクシングジムです。

僕の方はキックボクシングを始めてから1年近くが経っていて、まだまだひよっ子ではあるものの、ある程度は慣れてきた頃。

対するAさんはキックボクシング歴こそ僕より浅かったのですが、極真空手で全国大会に出場したことがある実力を持ち、プロのキックボクサーになりたくて転向してきたという人でした。

年齢は当時でおそらく30代中盤~40代(何歳かは聞いてませんでした)。
身長175㎝くらい、体重70㎏くらいと体格が良く、見るからに強そうな雰囲気の男性です。

戦慄したミドルキック

そんなAさんの恐ろしさを身をもって実感したのは、彼のミットを持つことになったのがキッカケです。

当時そのジムでは2人1組になってミットを持ち合う練習があって、僕とAさんが組むことになりました。

Aさんの話は周囲から聞いていたので「ヤバそうだな…」とは思っていたものの、キックボクシング自体の経験は浅いのでまぁ大丈夫だろうと少し侮っていたのですが…

それは大きな勘違いでした。

いざ僕がミットを持ち、Aさんの右ミドルキックを受けた瞬間。

それまでに感じたことのない恐るべき衝撃が、ミットを軽く通り越して僕の全身を貫きました。

当時の僕の体重は60㎏そこそこだったのでAさんと約10㎏の体重差こそありましたが、それを鑑みても半端ではない威力。

『これを1発でも直接受けたら、間違いなく肋骨が折れる』と直感で分かるレベルです。

今思い返しても、僕のこれまでの格闘技歴の中であれほどのミドルキックを受けた経験はありません。

極真空手が弱いなんてことはない

以上の経験から、僕は極真空手が弱いとは思えません。

Aさんは全国大会に出場するレベルの実力者だったので少々特別かもしれませんが、ほぼゼロ距離で打ち合う極真空手は他の格闘技経験のある僕からしても相当の気合いと覚悟が必要だということは分かります。

ちなみにAさんとはその後、時折雑談をすることがあり極真空手家時代の話をちょくちょく聞いていたのですが。

・拳や肋骨など骨が折れるのは日常茶飯事
・大会翌日はダメージを受けすぎた影響か血尿が止まらなかった

などのエピソードを普通にされるので、そのたびに「極真空手やべぇ…」と思っていました。

顔面攻撃は無くても、というか無いからこその強さがあるのではないかと。

それでも極真空手が弱いと言う人は、実際に1度体験してみるのが1番です。

そこで初めて、強いか弱いかを身をもって経験できると思います。
(僕は体験したいとは思えませんが…笑)