新型コロナウィルスの感染拡大防止の対策の1つとして、近年リモートが大活躍していますね。
仕事の打ち合わせや友達との飲み会に限らず、格闘技でもリモートによる練習(オンラインレッスン)を実施しているジムがあります。
とはいえ、本来対戦する相手がいて成り立つ競技である格闘技。
リモートで行うといっても、どのような感じになるのかいまいちピンと来ない人もいるでしょう。
この記事には、実際にリモート練習に参加した僕の個人的な感想をつらつらと書きました。
上記について不安や疑問を抱いている人の参考になれば何よりです。
ちなみにこれを書いている僕は、
・格闘技歴10年以上
・アマチュア選手としてキックボクシングなどの試合へ出場経験あり
・ボクシングのプロライセンス取得を目指して現役で練習中
という背景がありますので、あらかじめご認識いただいた上でお読みいただければと思います。
リモート練習の利点
僕が抱いた率直な感想としては、「練習は十分可能だけど、対面でないと補えない限界点はある」です。
まずリモート練習には、以下の利点があります。
ジムへの移動時間がないのでラク
当たり前ですが、リモートであればジムへ出向く必要がないので移動時間は0分です。
外が雨だろうが嵐だろうが関係ありませんし、練習に行くための荷造りする必要もありません。
仕事終わりに行くならまだしも、休日は家から出るのが億劫になるという人もいると思います。
リモートならその点をクリアできます。
どんなウェアで練習しても問題ない
ジムで練習するためのウェアは機能性はもちろんですが、同時に周囲の人達に見られても恥ずかしくないものでなければなりません。
特に女性は男性の目を気にして、ウェアをどうするか考えることが多いと思います。
その点リモートであれば、こちらが映らないようにカメラをオフにしておくことで、どんなウェアを着てても見られる心配がないのが良いです。
1人なので集中しやすい
リモートならば基本的には1人の環境で練習できるので、周囲の人に気を遣う必要がありません。
ジムには必ずちょっと面倒くさい人や他人のことをあまり考えず練習する人がいますが、そういう人達もいないので、気がラクです。
また、指導する側のトレーナーもリモートだと説明している途中に遮る形で質問する人がいないので、こちらもじっくり集中して聞くことができますり
アーカイブ形式であれば何度も復習可能
これはジムによると思いますが、練習後に動画を一定期間アーカイブに保存し、その間であれば何度でも視聴可能にしてくれることがあります。
これなら1度聞いたけどちゃんと理解できたか不安な時に復習の意味も兼ねて繰り返し確認できます。
また、もし仕事や何らかの予定があってリアルタイムの練習ができなくても、アーカイブから見れればとても便利です。
停止や早送りも可能なので、自分が必要な部分だけを確認できるのも良い点ですね。
リモートでの限界点
その一方、リモート練習には以下の限界があります。
モチベーションがないととにかくだらける
リモート練習はトレーナーや周囲の目がない分、どれだけ頑張ってもだらけても構わない環境になります。
モチベーションが高ければ充実した練習となりますが、反対にモチベーションがなければだらけすぎて練習の意味がなくなります。
全ては自分次第であり、1人では頑張れないというタイプだとリモート練習はあまり効果的ではないでしょう。
細やかな指導が受けられない
対面であればトレーナーによる細かい自分があるので、もし自分のフォームや動きが間違っていても随時修正してもらえます。
しかしリモートではそういった細かい部分のフォローができないので、「これで合っているのか?」を常に自問自答しつつ取り組むことになります。
全身鏡(もしくは最低限フォームや動きが確認できるくらいの大きさの鏡)を用意して練習できると良いのですが、それができないと苦戦します。
できない練習が多い
格闘技では、スパーリングや技の掛け合いといった対人練習でしか培えないことがたくさんあります。
リモートでは当然相手がその場にいないので、対人練習は不可能です。
また、ミット打ちはトレーナーがいないためできませんし、サンドバッグ打ちもよほど熱が入った人でないと自前でサンドバッグを持っていることはないと思うのでできません。
もちろんシャドーボクシングやフィジカルトレーニングなど1人でやれることはたくさんありますが、それにも限りがあるのは事実です。
ある程度の広さが必要
リモート練習で意外に見落とされがちなのが、練習するために必要な場所についてです。
普段はジムという十分な広さと設備が揃っている環境で行っているので意識していませんが、いざリモートでやろうとした時に、動けるだけの余裕ある広さが足りないことがあります。
特にアパートやマンションだと広さとあわせて近隣の迷惑にならないよう騒音などにも注意しなければならないので、これがネックになるケースは多いです。
そうすると自宅以外の場所(公園など)で行うことを検討しますが、そこでも周囲にいる人達の迷惑にならないように…と気を遣う必要が出てくるので難しいところです。
まとめ
以上がリモート練習を実際に行ってみての僕の感想です。
便利な点が多い反面、やはり可能な練習に限界があるのは否めません。
ベストはジムでの対面による練習と、リモート練習の双方を活用していくことだと思います。
また、リモート練習で最も重要なこととして、『通信環境の充実』があります。
通信環境が不安定だと映像や音声が乱れたり遅延したり、最悪の場合寸断されて練習にならないといったこともあるので、これはしっかり整えなければなりません。
通信量も多くなるため、望ましいのは使い放題の定額制プランを提供しているWi-Fi環境だと思います。
これからリモート練習をする予定の人や検討している人で、まだ環境を整えていない人は早めに用意しておくことをおすすめします。