『パーソナルトレーニング』という形態が世の中に広まってだいぶ経ちました。

それにも関わらず、未だに様々な疑問や不安を持つ人は多くいるようです。

僕はパーソナルトレーナーではありません。

しかしかつてフィットネスクラブでインストラクターとして勤務し、一応プロボクサーとしての肩書も持っており、何よりパーソナルトレーニングを受けた経験があるので、一般の人よりパーソナルトレーニングについての知識はあります。

本記事では、パーソナルトレーニングの実態と、受けたことで成功が見込めるのかについて、詳しく解説していきます。

パーソナルトレーニングを受けている人は圧倒的に少ない

パーソナルトレーニングの実態とは?受ければ成功できる?

現時点の事実として、パーソナルトレーニングを受けている人の数は決して多くありません。

以下の記事で公開されている『パーソナルトレーニングを受けたことがあるか?』というアンケートに対して、「ある」と回答したのはなんと11.6%。

10人に1人しかパーソナルトレーニングを受けたことがないという状況です。

ぶっちゃけパーソナルトレーニングってどう?1359人に聞いたリアル体験談

今やパーソナルトレーニングというワードは、フィットネスに多少なりとも触れたことがあるなら見聞きしていて当然のもの。

それなのにこんなにも低い割合ということは、日本においてパーソナルトレーニングは『受ける価値のあるもの』とまだ認知されていないということでしょう。

パーソナルトレーニングを受けない理由

パーソナルトレーニングの実態とは?受ければ成功できる?

僕の働いていたフィットネスクラブでも、外部委託のトレーナーが在中していたので、希望すればパーソナルトレーニングを受けることは可能でした。

しかしほとんどの人は希望せず、自分でトレーニングする人ばかり。

僕の給料にこそ関係はありませんでしたが、気になって会員さんに「パーソナルトレーニングに興味ありませんか?」と聞いてみたこともあります。

そこから分かったのは以下に挙げている、なぜパーソナルトレーニングを受けないのかという理由でした。

・金額が高い
・継続できる気がしない
・そこまでストイックにやりたくない

金額が高い

パーソナルトレーニングは1回あたり、最低でも6,000円ほどはかかるのが相場。

仮に週2回受けると、1か月で48,000円かかることになります。

パーソナルジムの場合、2ヶ月契約で20~30万はかかるので、決して安い買い物ではありません。

そのため、興味があってもそこまでのお金をかけてやるものではない、と判断する人がとても多いです。

正直な話、そこにお金をかけられない時点でダイエットも肉体改造も成功はしないな…と思うのですが、各々の懐事情はあるので仕方ないのかもしれません。

継続できない

これはフィットネス全般に存在する問題ですが、せっかく奮起して始めても、続かずに辞めてしまう人は腐るほどいます。

マンツーマン体制でサボりにくいはずのパーソナルジムでさえ、以下の記事で公開されているアンケートによると、継続率は37.8%です。

パーソナルジムの継続率は37.8%!続けるコツとは? 利用者282人にアンケートを実施

目標にもよりますが、トレーニングである以上、自分の肉体を鍛えるために努力は当然必要です。

そしてこれを一定期間しっかり継続しなければなりませんが、途中で挫折してしまう人が非常に多いです。

疲れるし時間を割く必要があるので、普段仕事やプライベートの予定に追われていると、優先順位が後ろにいきがちなもの。

「最後までやり切る!」というモチベーションが高くないと、どうしても難しいのが正直なところです。

そこまでストイックにやりたくない

パーソナルトレーニングと聞くと、ムキムキのトレーナーがスパルタで指導してくるとイメージされるかもしれません。

そこまでのイメージはなくとも、トレーニングも食事も厳しく管理されると思っている人もいるでしょう。

実際のところ、どの程度のトレーニングや食事管理がされるかは、本人の目標やトレーナーによって異なります。

しかし、そこまでストイックにやりたくない、という人は少なくありません。

ダイエットにしろ肉体改造にしろ、それなりのストイックさがないと成功しませんが、運動が嫌いな人には耐えられないものでしょう。

本気ならパーソナルトレーニングを受けるべき

パーソナルトレーニングの実態とは?受ければ成功できる?

ここまでパーソナルトレーニングの実態を取り上げてきましたが、僕の経験から言うともし本気で自分を変えたいなら、パーソナルトレーニングは受けるべきです。

トレーニング自体は1人でやれても、正しいやり方や目標達成に向けた計画作りなどは、1人ではとても難しいのが現実です。

僕がフィットネスクラブで働いていた際に、当初掲げた目標を達成できた人は、ごく稀にしかいませんでした。

つまりそれほど、トレーニングというものは難しいのです。

現に1人でトレーニングしている人のほとんどが、トレーナーではない僕の目から見ても十分なクオリティでやれてはいません。

ダイエットにしろ肉体改造にしろ、プロによる指導がなければ上手くいくことはほぼ無いと思った方がいいでしょう。

パーソナルトレーニングの成否を分けるポイント

パーソナルトレーニングの実態とは?受ければ成功できる?

本気ならパーソナルトレーニングを受けるべきなのは間違いありませんが、決して何でもいいわけではありません。

以下の4点は、パーソナルトレーニングを実りあるものにできるかどうか、成功するか否かを分けるポイントになります。

トレーナーとの相性

トレーナーといえども人間なので、どうしたって相性の合う合わないはあります。

こちらの目標に対して、こちらのことを考えて計画を練ってくれるか、ちゃんと寄り添いながら指導してくれるか。

いくら知識と経験が豊富でも、テンションやテンポが噛み合わないトレーナーと接していると、モヤモヤしてやりたくなくなるでしょう。

トレーナーとの相性は、こちらのモチベーションにも関わってくる重要な点なので、もし直感的に合わないと感じるのであれば、早めにトレーナーの変更などをジム側に相談するべきです。

目標のレベル

目標は人それぞれですが、あまりに無謀なものは自分を追い詰めてしまいますし、トレーナーとしても苦しいものになります。

例えば「今から2ヶ月後に体重を10kg落とす」という目標を立てたとして、それは現実的と言えるでしょうか。

元々が極度の肥満体型であれば、痩せる幅は大いにあるため、実現は不可能ではありません。

しかし元々そこまで肥満というわけではないのに、そこから10kg落とすのは至難の業です。

僕の経験談として、元々スマートな体型の女性が「今より5kg落としたい」と目標を掲げていた時は、インストラクターとしてやんわりと止めました。

今の自分の状況を鑑みて、頑張れば届く目標かどうかは、少し調べれば分かるはずです。

そこをちゃんと見れていないと、出だしから大きく躓くことになります。

自分自身の本気度

どんなに優秀なトレーナーが指導してくれるとしても、最終的に実行するのは他でもない自分自身です。

つまり自分の本気度が低ければ、中途半端なものにしかなりません。

それではせっかくパーソナルトレーニングを受けても上手くはいかないでしょう。

目標に向かって真剣に取り組み、どんな苦労や努力次第からも逃げない姿勢が必要です。

通いやすさ

パーソナルトレーニングに限った話ではありませんが、どれだけ通いやすい場所にあるかはとても重要です。

例えば片道1時間かけるのと10分で済む場合とでは、そのぶん心身にかかる負担が異なるからです。

行くのに時間がかかるのは、それまでにやる気が削がれることも多いため、やるのであれば可能な限り通いやすい場所を選ぶ方が良いでしょう。

少なくともトレーニングが習慣化するまでは、モチベーションをおとさず継続できるように、そうした良い環境の構築は欠かせません。

ジム選びでは体験を受けるのが必須

パーソナルトレーニングの実態とは?受ければ成功できる?

パーソナルトレーニングを始めるにあたっては、入会前に必ず体験を受けることをおすすめします。

上述したトレーナーとの相性はもちろん、設備がしっかり整っているか、ジムの雰囲気はどんな感じかは、直接行って体験してみないと分からないからです。

安くないお金と、今後最低でも数か月間は続けることを加味した上で、自分がここなら良いと思える場所を決めましょう。

現在は基本的にどのパーソナルジムも体験制度を設けているので、気になる場所があれば申し込んで体験し、入会するか検討しましょう。

ジムによっては体験した当日に入会すれば一部無料や特典があったりしますが、それに流されず十分検討することが大切です。

体験したからといって入会しなければならないワケではないので、変に悩まず気軽に受けてみてOKです。

パーソナルトレーニングで誰でも成功できる

パーソナルトレーニングの実態とは?受ければ成功できる?

パーソナルトレーニングは特別なものではありません。

定期的かつ継続的なトレーニング、食事の質と量の調整、生活習慣の見直しなど、踏んでいく過程は誰もが同じです

決してラクできるわけではなく、相応の努力が求められますが、見方を変えればそれができれば誰でも成功できるということです。

やるかやらないかは自分次第なので、本気で自分の目標を達成したいと考えている人は、迷わず一歩を踏み出しましょう。

身体の変化を感じられるのには時間がかかるので、「○○までにこうなっていたい!」と思っていても、時間が足りないことも往々にしてあります。

ぜひ今から始めて、余裕を持っておくことをおすすめします。