「いつも何時間くらい練習されていますか?」という質問を、初心者の人から結構な割合で受けます。
レッスンの時間があらかじめ決められているクラス制ならまだしも、営業時間内であればいつでも練習可能なフリータイム制のジムだと悩む人が多いようです。
この記事は、以下のような人の役に立てればと思い書きました。
・キックボクシングの練習時間の目安を知りたい
・自分の練習時間は長すぎるのか短すぎるのか確認したい
これを書いている僕は、
・格闘技歴10年以上
・アマチュア選手としてキックボクシングなどの試合へ出場経験あり
・ボクシングのプロライセンス取得を目指し現役で練習中
の身であり、プロ・アマ選手から健康維持やダイエット目的まで、これまでたくさんの人の練習時間を見てきたので参考になると高いと思います。
『正しい練習時間』は無い
まずあらかじめ申し上げておきたいのは、キックボクシングの練習時間に『正しい・正しくない』という概念は存在しません。
例えばプロでも1時間程度で練習を終わらせる人もいれば、3時間以上練習する人もいます。
これから僕が書くのは、あくまで平均的な目安であって正解ではないことを念頭に入れておいてください。
健康維持やダイエット目的(趣味)の場合
これらの目的の人は、基本的に練習時間は『1~2時間』です。
ただし、ここには休憩やトレーナーと雑談する時間も含んでいるので、実質練習している時間は30分~1時間程度の人が多いと思います。
健康維持やダイエット目的の人はあくまで趣味のレベルでやっているので、決して無理はしないしジム側もさせません。
例えば1ラウンド3分のミット打ちをやったら、次の1ラウンドは休んでもう1ラウンドやる…といった具合の人もいました。
※本来は1ラウンド終わったら、インターバル(30~40秒)を休憩にあてて2ラウンド目を開始します。
中には気合いが入っていて、1時間ほぼ休憩を挟まずみっちりやる人もいますが、少数派です。
キックボクシングの練習はハードで、特にミット打ちや対人練習(マススパーリングなど)は1ラウンドやるだけでかなり疲れます。
だから休憩を長めに取ったり1ラウンドだけやって終わりという人も多いです。
アマチュア選手の場合
この目的の人達は、基本的に『1~2時間』が練習時間です。
ただ趣味目的の場合と大きく異なるのは、練習内容の密度です。
練習が試合出場を見据えてのものになるので、トレーナーもある程度の厳しさを持って接します。
※もちろん無理なことはさせません。
そのためミット打ちや対人練習のレベルが上がり、疲労度合いは単なる趣味目的の人とは比べ物にならないくらい高くなります。
また、選手によってはジムでの練習以外でもロードワークをしたりフィジカルトレーニングをしているので、それも含めると2時間以上はやっているでしょう。
プロ選手の場合
練習時間は『2~4時間』が平均です。
このレベルになると、練習の密度の濃さが半端ではありません。
プロとして試合をするということはお金が発生することになるので当然ですが、トレーナーの指導もかなり厳しくなります。
選手によっては午前に練習し休息を取って、午後にまた練習するという『2部練』をしている場合も。
朝のロードワーク、フィジカルトレーニング、自主的なストレッチなども勝つためには必須のものなので、それらを全て含めるとかなりの時間の練習となりますね。
つまり、これくらいやる覚悟がないとプロとして活動するのは難しいということです。
まとめ
本記事のおさらいです。
・『正しい練習時間』というものは無い
・趣味目的→30分~1時間
・アマチュア選手→1~2時間(ロードワークやフィジカルトレーニングを取り入れている場合はもっと長い)
・プロ選手→2~4時間(2部練、ロードワーク、フィジカルトレーニングなど全て含めるともっと長い)
繰り返しますが上記はあくまで平均的な目安で、人によって練習時間は全く異なります。
それに個人的には練習時間よりも、『どんな練習をどの程度集中してやれたか』の方が重要だと思います。
練習時間は1つの参考として捉え、練習への取り組み方などあらゆる角度から総合的に考えてみるのがより良い練習をするためのポイントではないでしょうか。