今や男性だけでなく女性にも人気が広がりつつあるキックボクシング。

ジムも昔ながらの古びた男臭い雰囲気は無く、綺麗で男女更衣室やシャワーが完備されたところがほとんどです。

2人1組でペアとなって行う対人練習も男女が混じることもあり、マススパーリングでも男性と女性がやることになるケースも多々あります。

今回はその時に、男性側が気を付けなければならないことをお話したいと思います。

ムキにならない

男性に非常に多いのが、相手からよい攻撃をもらってムキになってやり返そうとする人です。

確かに女性は男性に比べ筋肉量が少ないのでパワー差がある場合がほとんどですが、テクニック面では男性よりも上手い人がたくさんいます。

そこで男性がムキになると、力が入りとても危険なので「今のはいいのをもらってしまったな。これ以上はもらわないぞ。」という思考に切り替えて冷静に続けましょう。

マススパーリングは互いのテクニックの競り合いであって、倒すことを目的にしているわけではありません。

男性とやる時以上に力は抜く

基本的に男性と女性では体格差があります。

格闘技では、体格差(体重差)がある相手とやるのは軽い方にとてもリスクがあり、重い方が大して力を入れていないつもりでも、軽い方にとっては予想以上に脅威だったりします。
※ピンと来ない人は、自分より体重が20~30キロ重い人とやることをイメージしてみましょう。

マススパーリングは50%以下の力でやるのが普通ですが、男性が女性とやる場合はさらに力を抜き注意を払う必要があります。

前蹴りする際は注意する

キックボクシングの前蹴りは、相手のお腹やみぞおちに対して行いますが、胴体(胸の辺り)に行うこともあります。

女性にとって胸はとても大切な場所なので、ここを絶対に蹴らないように気を付けましょう。

僕は昔、いつも男性とやっている感覚でつい女性の胸の辺りに前蹴りをしてしまいました。

その時に相手をしてくださった女性は笑って許してくれましたが、1歩間違えれば危なかったと思っています。

ガムシャラではなく考えてやる

先程お話した通り、男性と女性では体格差があるので、ガムシャラに力任せにいけば何とかなってしまいます。

しかしマススパーリングは勝つか負けるかを競っているのではなく、練習で習ったことを実践してみる場です。

なので一挙手一投足をしっかり考えながら、落ち着いてやりましょう。

本当に強い人は、力任せにやらなくても相手をコントロールし圧倒できます。

男性と女性が楽しく安全に交流し練習できるように

男性にとって女性とマススパーリングをすることは、いつも以上に注意を払う必要があるからこそ集中力を鍛える機会になります。

また、女性にとっても自分より体格の大きい相手と闘うとどんな感じなのかを体験できるので、両者のマススパーリングはお互いにとって有意義なものであると思います。

ただ、マススパーリングと言えど相手がいる練習はケガのリスクがあるもの。

そのことを念頭に置いて、楽しく安全に練習できれば最高です。