格闘技ジムに入会を考えているあなた、ちょっと待ってください。

「健康的に汗を流したい」

「自分を変えたい」

「強くなりたい」

そんな純粋な気持ちでジムの扉を叩こうとしているかもしれませんが、実は格闘技ジムには「必ず1人はいる」と言われる特殊な会員たちが存在することをご存知でしょうか?

私は格闘技歴12年、これまで7つのジムを渡り歩いてきました。ボクシング、キックボクシング、総合格闘技、空手道場まで、様々な格闘技の世界を見てきた中で、驚くべき事実に気づいたのです。

どのジムにも、まるで申し合わせたかのように、同じタイプの「やばい会員」が必ず存在している。

これは偶然ではありません。格闘技ジムという特殊な環境が生み出す、ある種の「必然」なのです。

もしあなたが格闘技ジムに通い始めたら、99%の確率でこれらの人物に遭遇することになるでしょう。事前に知っておけば対処できますが、何も知らずに遭遇したら…想像してみてください。

 

なぜ格闘技ジムには「やばい会員」が集まるのか?

格闘技ジムが他のフィットネスジムと決定的に違うのは、そこに「戦い」という要素があることです。

普通のジムでは、人々は黙々と自分のトレーニングに集中します。他人との接触は最小限で、せいぜい器具の順番待ちで軽く会話する程度。しかし格闘技ジムでは違います。

スパーリング、ミット打ち、組み手、テクニック練習…すべてが他人との「接触」を前提としています。

この環境が、人間の深層心理に潜む様々な欲求を刺激するのです。

  • 日常生活で抑圧された攻撃性の発散
  • 他人に対する優越感を味わいたい欲求
  • 自分の存在価値を誇示したい承認欲求
  • 過去の栄光や妄想に浸りたい逃避欲求

格闘技ジムは、これらの欲求が混在する、いわば「人間の本性が剥き出しになる場所」なのです。

だからこそ、格闘技ジムには独特の人間関係が生まれ、特殊な会員たちが集まってくるのです。

実際、私がこれまで通ったジムで出会った会員たちの中には、忘れられない強烈な印象を残した人物が数多くいます。

あるジムでは、新人の女性会員に対して執拗にアドバイスを繰り返す60代の男性がいました。彼のテクニックは明らかに時代遅れで、しかも間違いだらけ。それでも毎回、新しい会員が来るたびに同じことを繰り返していました。

別のジムでは、マススパーリングの際に相手を選んで強さを変える50代の女性がいました。女性や年下の男性には優しく接するのに、体格の良い男性相手になると突然豹変し、まるで本気の喧嘩のような激しさで向かってくるのです。

こうした体験を重ねるうちに、私は確信しました。「これは偶然ではない。格闘技ジムという環境が、必然的にこうした人物を生み出している」と。

そして驚くべきことに、どのジムでも似たようなタイプの人物が現れることに気づいたのです。

 

あなたが知っておくべき4つのタイプとその対処法

タイプ1:「相手を選ぶ本気おばさん」- 最も危険な存在

特徴:マススパーリングで男性相手だと本気で打ってくる中年女性

まず最初にご紹介するのは、格闘技ジムで最も危険な存在と言っても過言ではない「相手を選ぶ本気おばさん」です。

マススパーリングとは、本来お互いの技術向上を目的とした軽い練習です。実際に相手を倒したり、ダメージを与えたりすることが目的ではありません。しかし、このタイプの女性は、相手が男性になると人が変わったように激しく攻撃してきます。

私が最初に遭遇したのは、都内のキックボクシングジムでした。普段は物腰の柔らかい50代の主婦でしたが、マススパーリングで男性とペアになると、まるで夫への恨みをぶつけるかのような激しさで攻撃してきました。

「軽くお願いします」と言っても聞く耳を持たず、むしろエスカレートしていく始末。相手が避けようとすると、「逃げないでください!」と叫びながら追いかけてくるのです。

なぜこのタイプが生まれるのか?

心理学的に分析すると、このタイプの女性は日常生活で抑圧された感情を格闘技で発散しようとしています。特に、家庭や職場で男性に対して言いたいことが言えない環境にいる女性に多く見られます。

格闘技ジムという「戦いが許される場所」で、普段は逆らえない男性に対して優位に立とうとする心理が働いているのです。

対処法:

  1. 絶対に本気で応戦しない(相手が女性であることを忘れずに)
  2. 距離を取り、防御に徹する
  3. 早めにラウンドを切り上げる
  4. 必要に応じてトレーナーに相談する

実際の体験談: 私がある総合格闘技ジムで遭遇した45歳の女性は、グラウンドの練習中に男性相手だと本気で絞め技をかけてきました。タップ(参った)をしても離してくれず、「もう少し頑張って」と言いながら絞め続けるのです。

後で聞いた話では、彼女は離婚調停中で、元夫に対する怒りを抱えていたそうです。格闘技ジムが、彼女にとって唯一男性に対して「戦える場所」だったのかもしれません。

しかし、これは非常に危険な行為です。マススパーリングで怪我をしてしまっては、何のための練習かわからなくなってしまいます。

タイプ2:「自称指導者おじさん」- 迷惑な存在

特徴:下手なのに新人会員にアドバイスしたがる古株男性

格闘技ジムの古株会員には、必ずと言っていいほど「自称指導者おじさん」がいます。彼らの特徴は、自分の技術は大したことがないにも関わらず、新人会員、特に若い女性や学生に対して積極的にアドバイスしようとすることです。

典型的な行動パターン:

  • 新人が入会してくると、トレーナーより先に声をかける
  • 基本的な技術も曖昧なのに、偉そうにコツを教えようとする
  • 女性会員に対しては特に熱心になる
  • 自分の現役時代(大抵は誇張されている)の話を頻繁にする
  • トレーナーの指導中でも割り込んでくる

私が通っていたボクシングジムにも、典型的なこのタイプの60代男性がいました。彼は週に6日もジムに通っているのに、基本的なジャブの打ち方すら正確にできません。それでも新人が来ると、「俺が教えてやる」と言わんばかりに近づいていくのです。

なぜこのタイプが生まれるのか?

このタイプの男性は、日常生活で十分な承認欲求を満たせていないことが多いです。会社では後輩や部下に指導する機会がなかったり、家庭では妻や子供に相手にされなかったりする中で、格闘技ジムが唯一「先輩」として振る舞える場所になっているのです。

また、格闘技という「男らしさ」の象徴的な活動において、自分の存在価値を示そうとする心理も働いています。

実際の問題点:

  1. 間違った技術を教えてしまう
  2. 新人の上達を妨げる
  3. 女性会員が不快感を感じる
  4. トレーナーの指導に混乱を招く

対処法:

  • 丁寧に断る(「トレーナーから教わりたい」と伝える)
  • 必要に応じてトレーナーに相談する
  • 他の会員と一緒に練習する
  • 時間をずらして通う

具体的な体験談: 私が通っていた空手道場で、50代の男性が新人の女子大学生に「俺の若い頃は〜」という話を延々と聞かせているのを見たことがあります。その女性は明らかに困惑していましたが、断れずに愛想笑いを浮かべていました。

後日、その女性がジムを辞めてしまったことを知り、非常に残念に思いました。格闘技の楽しさを知る前に、こうした人間関係の問題で諦めてしまうのは、本当にもったいないことです。

タイプ3:「我流ファイター」- 不思議な存在

特徴:独特の構えとスタイルで闘い続ける人

格闘技には、それぞれに基本となる構えがあります。ボクシングならボクシングスタンス、キックボクシングならキックボクシングスタンス、空手なら空手の基本立ちなど、長年の歴史の中で最も効率的とされる構えが確立されています。

しかし、なぜか頑なに我流の構えを貫き通す会員が、どのジムにも必ず存在します。

典型的な特徴:

  • 基本の構えを完全に無視した独特のスタイル
  • トレーナーのアドバイスに耳を貸さない
  • 「自分なりの理論」を持っている
  • 意外と長く続けている(しかし上達していない)
  • 時々、驚くようなトリッキーな技を出す

私が印象に残っているのは、あるキックボクシングジムの40代男性です。彼は両手を腰の辺りに下げ、まるで西部劇のガンマンのような構えでスパーリングをしていました。普通に考えれば顔面ががら空きで、すぐに攻撃されてしまいそうですが、不思議と彼なりに戦えていました。

なぜこのタイプが生まれるのか?

このタイプの人は、往々にして「自分は特別である」という意識を持っています。基本を軽視し、独自のスタイルを追求することで、他者との差別化を図ろうとしているのです。

また、過去に他の格闘技や武道を経験していて、それらの要素を混ぜ込んでいる場合もあります。

問題点:

  1. 基本技術の習得が遅れる
  2. 上達に限界がある
  3. 相手にとって予測不可能で危険な場合がある
  4. 怪我のリスクが高い

対処法:

  • 相手になる場合は十分に注意する
  • 予測不可能な動きに備える
  • 必要に応じて距離を取る
  • 基本的には干渉しない

興味深い体験談: 私が通っていた総合格闘技ジムで、「猫の構え」と呼ばれる独特のスタイルを持つ50代の男性がいました。彼は四つん這いの状態から立ち上がったり、しゃがんだりしながら戦うのです。

最初は「何をしているんだ?」と思いましたが、よく観察してみると、彼なりの理論がありました。重心を低くすることで相手のパンチをかわしやすくし、意外な角度から攻撃を仕掛けるのです。

技術的には基本から外れていましたが、彼の独創性には感心させられました。ただし、このスタイルで上達には限界があることも明らかでした。

タイプ4:「天才すぎる人」- 羨望と嫉妬の対象

特徴:才能に溢れすぎていて、他の会員を圧倒する存在

最後にご紹介するのは、ある意味で最も「やばい」存在かもしれません。それは、生まれ持った才能があまりにも優れていて、他の会員を圧倒してしまう人です。

典型的な特徴:

  • 体格、パワー、スピード、反射神経すべてが優秀
  • 技術の飲み込みが異常に早い
  • 始めて数ヶ月で既存会員を追い抜く
  • 何をやっても上手くいく
  • 本人は天才である自覚がない場合が多い

私が最も印象に残っているのは、20代前半の男性でした。彼は格闘技未経験でジムに入会してきましたが、わずか3ヶ月で私が数年かけて覚えた技術を完璧にマスターしてしまいました。

なぜこのタイプが「やばい」のか?

このタイプの人が「やばい」理由は、他の会員に与える心理的な影響です。

  1. 劣等感の誘発:努力している人ほど、才能の差を痛感する
  2. モチベーションの低下:「自分は向いていない」と思い込んでしまう
  3. ジム内の雰囲気の変化:嫉妬や羨望が生まれやすい
  4. 練習パートナーの不足:レベルが合わなくなる

実際の体験談: 私が通っていたボクシングジムで、元々陸上競技をやっていた19歳の大学生が入会してきました。彼は入会して2週間でミット打ちの基本をマスターし、1ヶ月後にはスパーリングで古株会員を圧倒していました。

3ヶ月後には、プロを目指すクラスに移籍し、半年後には実際にプロテストに合格してしまいました。

私を含む多くの会員が、彼の才能を目の当たりにして複雑な感情を抱きました。努力の大切さを痛感する一方で、才能の絶対的な差を思い知らされました。

対処法:

  • 他人と比較しない
  • 自分のペースで成長することを意識する
  • 才能のある人から学ぶ姿勢を持つ
  • 格闘技の楽しさを見失わない

このタイプから学べること: 才能のある人を観察していると、彼らには共通点があることがわかります。

  1. 基本を大切にする:才能があるからこそ、基本の重要性を理解している
  2. 努力を怠らない:才能に甘んじず、常に向上心を持っている
  3. 他人を尊重する:自分の才能を鼻にかけず、謙虚である
  4. 楽しんでいる:格闘技そのものを心から楽しんでいる

 

格闘技ジムで充実した時間を過ごすための実践的なアドバイス

これまで4つのタイプの「やばい会員」をご紹介してきましたが、これらの情報を知っているだけでは意味がありません。大切なのは、この知識を活かして、あなたが格闘技ジムで充実した時間を過ごすことです。

今すぐできる「やばい会員」対策

1. 入会前のジム見学を徹底する

格闘技ジムに入会する前に、必ず見学をしましょう。その際、以下の点をチェックしてください。

  • 会員同士の雰囲気はどうか?
  • トレーナーの指導方法は適切か?
  • 年齢層や男女比はどうか?
  • 練習中の会員の様子はどうか?

見学の際に「やばい会員」の兆候を見つけたら、そのジムは避けた方が賢明かもしれません。

2. 最初の1ヶ月は観察に徹する

入会したばかりの頃は、周りの会員をよく観察しましょう。誰が「やばい会員」なのかを早めに把握することで、適切な距離感を保つことができます。

3. トレーナーとの関係を築く

何か問題が発生した場合、最も頼りになるのはトレーナーです。日頃からトレーナーとの良好な関係を築いておくことで、困った時に相談しやすくなります。

4. 自分の目標を明確にする

他の会員に惑わされないよう、自分が格闘技を始めた目的を明確にしておきましょう。健康維持、ストレス発散、技術向上など、目標が明確であれば、周りに影響されずに練習を続けることができます。

「やばい会員」との遭遇時の具体的対応法

シーン1:マススパーリングで本気で来られた場合

  1. 冷静を保つ(感情的になって応戦しない)
  2. 「軽くお願いします」と明確に伝える
  3. 相手が聞かない場合は、防御に徹する
  4. 早めにラウンドを終了する
  5. 必要に応じてトレーナーに報告する

シーン2:間違ったアドバイスをされた場合

  1. 「ありがとうございます」と一旦受け取る
  2. 「トレーナーにも聞いてみます」と伝える
  3. 実際にトレーナーに正しい方法を確認する
  4. 次回同じことがあれば、「トレーナーから違うことを教わりました」と伝える

シーン3:才能のある人と練習する場合

  1. 自分のレベルに合わせてもらうようお願いする
  2. 学べることがあれば積極的に質問する
  3. 比較して落ち込まず、自分の成長に集中する
  4. 相手の良い部分を参考にする

格闘技ジムで成功するための心構え

1. 他人ではなく、過去の自分と比較する

格闘技ジムでは、様々なレベルの人が練習しています。他人と比較してしまうと、必要以上に落ち込んだり、逆に慢心したりしてしまいます。重要なのは、昨日の自分より今日の自分が成長していることです。

2. 基本を大切にする

どんなに才能のある人でも、基本がしっかりしていなければ上達に限界があります。地味な基本練習こそが、長期的な成長の鍵となります。

3. 安全第一で練習する

格闘技は危険を伴うスポーツです。怪我をしてしまっては、せっかくの練習も台無しになってしまいます。常に安全を意識し、無理は禁物です。

4. 楽しむことを忘れない

格闘技の最大の魅力は、その楽しさです。技術の向上や体力の増強も重要ですが、何よりも楽しんで続けることが大切です。

あなたの格闘技ライフを成功させるために今すぐ始めるべき3つのこと

1. 今すぐ近所の格闘技ジムを調べる

この記事を読んだ今こそ、行動を起こす絶好のタイミングです。インターネットで近所の格闘技ジムを調べ、気になるジムの見学予約を取りましょう。

2. 格闘技の基本知識を身につける

YouTubeや本で、興味のある格闘技の基本的な知識を身につけておきましょう。基本的な用語や技術を知っていると、ジムでの練習がより理解しやすくなります。

3. 目標を明確にする

なぜ格闘技を始めたいのか、何を目指したいのかを明確にしましょう。目標があることで、困難な状況に遭遇しても乗り越えることができます。

 

最後に:格闘技ジムは人生を変える可能性を秘めた場所

格闘技ジムには確かに「やばい会員」が存在します。しかし、それ以上に多くの素晴らしい人たちとの出会いがあります。

私自身、格闘技を通じて多くの友人を得ました。年齢も職業も全く違う人たちですが、格闘技という共通の興味を通じて深い絆を築くことができました。

また、格闘技は単なる運動以上の価値があります。精神的な強さ、集中力、礼儀正しさ、相手を尊重する気持ちなど、日常生活でも活かせる多くのことを学ぶことができます。

「やばい会員」の存在を恐れて格闘技を始めることを諦めるのは、あまりにももったいないことです。正しい知識と対処法を身につけていれば、これらの人たちとも上手く付き合っていくことができます。

むしろ、様々なタイプの人がいることも、格闘技ジムの魅力の一つかもしれません。人間観察の面白さや、多様性を受け入れる寛容さも育むことができるでしょう。

今こそ、あなたの格闘技ライフを始める時です。

この記事で得た知識を武器に、理想の格闘技ジムを見つけて、充実した格闘技ライフを送ってください。きっと、あなたの人生に新しい彩りを添えてくれることでしょう。

最初の一歩は勇気が必要かもしれませんが、その一歩があなたの人生を大きく変える可能性を秘めています。

今すぐ行動を起こしましょう。あなたの格闘技ストーリーが、今日から始まります。